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はみだしっ子との“類似”って何なのよ [コミック]

飛鳥部勝則さん小説 「漫画と類似」 絶版・回収に

原書房(本社・東京都新宿区)が今年出版した
飛鳥部勝則さんの小説「誰のための綾織(あやおり)」の中に、
三原順さんの漫画「はみだしっ子」(白泉社)と
類似した表現が複数個所あり、
「誰のための綾織」の絶版と在庫の回収を決めたことが、
8日わかった。
同社がホームページに報告とおわびを掲載した。
類似個所は十数カ所あるという。
 同社に9月、「類似した表現がみられる」と
匿名のメールが寄せられ、調査していた。
飛鳥部さんは
「膨大な素材カードの一部に
問題の表現とおぼしき文章が紛れた」
とホームページでコメントし、陳謝している。


きのう、朝日新聞夕刊を読んでいたら、
『「漫画と類似」絶版・回収に』という見出しが。
漫画って何だろうと記事を読んでみると「はみだしっ子」でした。
飛鳥部勝則氏「誰のための綾織」における、三原順氏「はみだしっ子」との類似点比較
―このまとめサイトも読んでみました。 (長文です)

後日追記…上記サイトは削除されていますが
「飛鳥部勝則氏「誰のための綾織」における、
三原順氏「はみだしっ子」との類似点比較」
で検索すると一番上にミラーが表示されます。

ふ・ざ・け・ん・な!

 作者の謝罪コメントもでていないようですし、
「参考文献一覧表の欠落」ですまそうとしてるんじゃないでしょうね。
換骨奪胎、焼き直し、盗用、
こっちの言葉のほうが正しいんじゃないの。
20年も前の作品だからわからないだろうと
思っていたのかもしれないと考えると、また腹がたってくる。

この人が「はみだしっ子」を
全部読んでいることはまちがいないし、
きっと好きだったんでしょうけれど、わかってない。
どんなに多くの人のなかに残っている
特別な作品なのかを全くわかっていない。
体に不安を抱えていた三原順さんが
心血を注いで描いていた作品。
それがパーツの一部として安易に切り張りされているなんて、
許せることではありません。

飛鳥部勝則という作家は知らなかったし、
類似の多さが話題になっていることも知りませんでした。
この問題に気づいて、
原書房に働きかけてくださった方たちに感謝します。
「はみだしっ子」を愛する人たちが
作品を守ってくれたことがうれしい。

三原順さんは1995年3月20日に
42歳の若さでお亡くなりになっています。
「はみだしっ子」は1975年から1981年にかけて連載されていました。
私は中学生の頃からちょうど10代の後半にあたる時期に
この物語を読み続けていました。
グレアム・アンジー・サーニン・マックスの4人が
漂っている様子を見守っていました。
セリフが多く、言い回しが難解で
言葉の意味をきちんと捉えるのには時間がかかりましたので、
何回も読み直しました。
けれども、それは後回しの作業。
一読しただけで何が言いたいのか胸に伝わる。
エモーショナルに訴えてくる力がこちらの胸に突き刺さります。

「はみだしっ子」に引用が多いのも周知の事実です。
わかりやすいのからそうでないものまで。
そよ風のバラード (Seasons in the Sun)
「つれて行って」に歌詞がでてきます。
この曲が大好きだった。
大好きな曲がこの場面で使われて感動でした。
「グッバイ ボクの友達 死んじまうのはつらい
鳥という鳥 全て空に歌う時に…
グッバイ父さん どうぞボクのために祈ってください
ボクは家族の中の 黒い羊」

「“よくやった事の報酬はそれをやったって事だけ”さ 」
アメリカの詩人、エマーソンの言葉の引用であっても、
サーニンのやった事とともに私たちの心に残ります。

…長文になってしまった。
これでも作品についてはほとんど書いてないのに。
「はみだしっ子」は結婚してから手元になかったので、封印状態でした。
仕事を辞めて時間ができたので、
先日ブックオフで全巻買ってきたばかりです。
この作品に向き合うにはチカラがいります。
当時、長く重く感じたフランクファーターの論理が
そんなにページ数をとっていない事に
ビックリ。
あれから20年、私も変化しているということですね。
…成長してるのか?

11 月11日、飛鳥部氏から謝罪のコメントが出ました。
『誰のための綾織』(原書房)に関するお詫びのご報告
http://www.max.hi-ho.ne.jp/s3k1/a/

「弁護士山口貴士 大いに語る」というブログに
【平成の表現狩り】検証サイト問題という文章があります。
この続きをお書きになるという事なので、
読んでみて考えたいと思います。
が、検証サイトの文章を「偉そうに」という表現で引用する
「正確な法律知識」を持っていらっしゃる
弁護士さんの見解に納得できない部分が残ります。
11/13追記

「フランクファーターにはなりたくない」…11/15に書きました。
コメント欄を要チェック^^;
論文を書いた人のような方の長文コメントがあります。
まるでフランクファーターみたい
 


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