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『DEATH NOTE』  「完」 [コミック]

『DEATH NOTE』、今週号のジャンプでついに最終話です。
page 108 「完」

ジャンプの場合、たいてい最終話がカラーになるのに、
何故ひとつ前の回がカラーなのか、変だなと思っていたら、
月(ライト)が登場するのはpage 107「幕」が最後だったんですね。
最終話は月の最期から一年後に飛んでしまいます。
(前回のカラーページは月の歪んだおぞましい表情ばかりで
カラーにする意味があるとは思えなかったんですけど。)

月は必ず敗北させなければならない。
そこに向かってどんな風にストーリーを収れんさせていくのか。
道筋をどう作っていくのか、楽しみでした。
以下、コミックス派の方にはネタばれになります。

しかし、月の最期は無様でした。
少年マンガで主人公にここまでの仕打ちは、前代未聞かも。
やっぱり容赦無しですね。
退屈な死神リュークがゲームを始め、そして幕を引きました。

月の敗因は、死神と目の取引をしなかった事にもあるんじゃないかな。
あまりに自らの力を過信しすぎていた。
魅上、高田、他人を操るのは危険な行為、
どうやったって、綻びを免れることは出来ません。
ノートがニアの手に渡った段階で月の負けです。
月もそれをわかっていたのに、きれいに負けることはできませんでした。

「魅上を操り、獄中で発狂して死亡するように仕向けるために、
ニアはノートを使った」と松田は言います。

真実は明らかではありません。
でも、十分にあり得る話です。
ニアにとっても絶対に負けられない一対一のプライドを賭けた勝負。
持てるコマは全て使うはず。
L同様(そして月同様)ニアも一切の手加減無しでしょう。
『DEATH NOTE』はそういう人間たちの物語ですから。

「絶対権力は絶対的に腐敗する」
月は理想を追い求めていたはずなのに。
彼は最期まで自分の中の正義を信じていたけれど、
保身のためだけに罪のない人たちの命を奪っていく行為は
私利私欲のための殺人でしかない。
正義とはかけ離れてしまっている。

良心、罪の意識、家族や知人に対する親愛の情、などとは無縁の主人公。
それを成立させた『DEATH NOTE』は、本当に稀有な作品です。

ラスト、アップで描かれた女性は、誰でしょうか。
謎めいた終わり方。
『DEATH NOTE』らしくっていいですね。
月は無に還ってしまったけれど、その理想の部分だけは
人々の心に強く残ったということなんでしょうか。

西尾維新が小説にすると聞いてビックリ。
この方の本を読んだことはないけれど、
名のある作家さんだということは知っています。
デスノート、アナザーノート、ロサンゼルスBB連続殺人事件
Lの物語。楽しみだな。
終わってみると、一番魅力的だったのはやっぱりLでした。

「デスノート終幕~その全てを振り返る~」
http://mangaen.blog30.fc2.com/blog-category-4.html

「マンガがあればいーのだ。」の5/23のエントリーです。
リアルタイムで連載を読んでいた方の感想はやっぱり違います。
ぜひ、お読みになってみてください。とても的確で楽しいです。

 過去記事リンク…『DEATH NOTE』一気読み

DEATH NOTE 11 (11)

DEATH NOTE 11 (11)

  • 作者: 大場 つぐみ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/05/02
  • メディア: コミック


タグ:デスノ
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コメント 8

スゥ。

連載、油断して間が空いたら分かんなくなってしまい、コミックス待ちです。
どんな展開になってるのか楽しみです。
実写映画だけでなくアニメーションのTV放映予定が秋からあるようですね。
『ヒカルの碁』のスタッフなんでしょうか?
by スゥ。 (2006-05-17 00:30) 

こにゃ

こんばんわ^^ sknysさんのトコから飛んできました。
GW中、一気読みして(11巻までですが)
Lの魅力にまいってしまったひとりです(笑)
Lの本名が知りたい・・・。
本編は個々の詳細に殆ど触れていませんでしたので
アナザーストーリーは面白そうですね。
by こにゃ (2006-05-17 00:35) 

miyuco

>スゥ。さん
そうなんですよね、油断するとすぐわかんなくなっちゃう^^;
映画は、リュークの出来次第だと思ってます。
予告編のツルッとしたリュークはちょっとイヤ(≧ヘ≦ )
アニメだったらリュークの心配はしなくていいかな。
『ヒカルの碁』のスタッフだったら嬉しいな。
by miyuco (2006-05-17 08:58) 

miyuco

>こにゃさん、こんにちは。
一気読み…わたしはもの凄く時間がかかりました^^;
天才たちについていくのは大変です。
Lには、とぼけた所があって、そこが月とは大きな違いだったように思います。
魅力的なキャラですよね。映画ではどうなるのか、すごく心配。
本名、私も気になる♡
nice!とコメントありがとうございます♪
by miyuco (2006-05-17 09:05) 

こにゃ

こんばんわっ♪
12巻やっと読めました!はぁぁ・・・良かったです。ニア(笑)
露出度に合わせて好きになりました。
13巻ではLの本名が明かされるみたいですね~。
楽しみ^^
久々にはまった漫画でしたわ☆
by こにゃ (2006-07-16 23:00) 

miyuco

>こにゃさん、こんばんわ
12巻、お読みになりましたか!
ニアのダークな感じが良かったですよね。
そしてあの表紙!このセンスには感動でした。
小畑健はやっぱりスゴイですね。
13巻の初回限定版の指人形、ちょっと心が動きます。
不気味だけど^^;
http://www.bk1.co.jp/product/2693437?s=bk1adw06070315
by miyuco (2006-07-17 19:33) 

流星☆彡

えっ[!?]13巻に 「L」の本名が載ってるんですか?!読みたいな~♪
必要か迷ってたんですけど、買っちゃうかな~。。。^^;
ラストに登場する女性は、誰だか分からないんですね!?ミサでも ないのね。
実は…ラストの決め手となった デスノートの すり替えとか、所有権に関する
細工とか、ちゃんと理解なんぞ 出来ていないんですけど、ただただ感嘆して
読み飛ばして(←(ーー;)!)居りまして。。。構成に矛盾点が在ったとか
発見したファンが居たり…は しなかったのですね!?
総一郎が 息子の無実を信じたまま死んだ…展開は、親としては こっちの
方が マシだったかな~と思える 終り方だったな。。。うん。
(↑この感想は、私みたいに弱い人間が親だったら、こっちの方が楽[汗]
…という意味で です。鹿賀さんが演じるような真に立派な親だったら、
映画の終り方の方が、せめてもの救いですよね。同じ不幸でも。。。)
漫画としては 本当に稀有な作品でしたが、これを 文字だけで描くと、
どうなるのでしょう?!想像できません。。。
by 流星☆彡 (2007-01-15 16:36) 

miyuco

>流星☆彡さん
13巻は活字だらけですよ[目玉]
Lの本名も年齢も書いてあります[ぴかぴか]
全巻読むの、疲れますよね。病み上がりでだいじょうぶでしたか^^;
「友情」「努力」「勝利」がスローガンの少年ジャンプで
これを連載したところが画期的でした。
でも、その縛りがあったからこそ、こういった作品になったのだと思う。
青年誌だったら違う展開になっていたでしょうし、そうなったら
ここまで支持されたかわからない。
ハリウッドからもリメイクのオファーがあるそうですが、
それはあまり観たくないです[汗汗]
nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2007-01-15 21:38) 

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