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彼は死んだのでも 眠ったのでもない [洋楽]

「THE STONES IN THE PARK」

彼は死んだのでも 眠ったのでもない
人生という夢から覚めて
無益な争いを続ける我々を
現実の世界に残した

狂気の中で剣をふるう我々を
無益な現実に残した

我々こそ死者

日々 我々は不安と悲しみに閉ざされ
寒々とした希望に 飲み込まれる

Peace, peace! he is not dead, he doth not sleep,
He hath awaken'd from the dream of life;
'Tis we, who lost in stormy visions, keep
With phantoms an unprofitable strife,
And in mad trance, strike with our spirit's knife
Invulnerable nothings. We decay
Like corpses in a charnel; fear and grief
Convulse us and consume us day by day,
And cold hopes swarm like worms within our living clay.

真実が残り 人は変化し死んでいく
天の光は永遠に輝き 地の影は消え去る
ステンドグラスのように 永遠の光を染める命
死はそれを 粉々に踏みにじる

死ぬがいい

お前が求めるものが そこにあるならば
行くがいい すべてが消え去った所へ   (字幕より)

The One remains, the many change and pass;
Heaven's light forever shines, Earth's shadows fly;
Life, like a dome of many-colour'd glass,
Stains the white radiance of Eternity,
Until Death tramples it to fragments.--Die,
If thou wouldst be with that which thou dost seek!
Follow where all is fled!--

『Adonais』 Percy Bysshe Shelley

   

静かに、静かに!かれは死なぬ、かれは眠ったのではない
彼は生の夢からめざめたのだ
激しい夢想におぼれ、幻影とむなしいたたかいをつづけ
恍惚となり、精神の刃で
不死身の無を打つのはわれら
その私らこそ 死の家のしかばねのごとく
腐敗し、恐怖と悲哀は私らを
日々 悶えさせ、私らを焼きつくし、
つめたい希望は蛆虫どものように私らの肉体のうちに群がる。

「一」は残り、「多」は変化し消滅する。
「天」の光は永遠にかがやき、「地」の影は飛び去る。
「生」は多彩なガラスの円蓋のように
「死」がそれを踏みくだくまで
「永遠」が放射する白光をいろどる───死ぬがよい、
もしおまえが、おまえの求めるものと共にありたいならば!
あらゆるものの飛び去るあとを追え!

                上田和夫訳/シェリー詩集

   

 「THE STONES IN THE PARK」
1969年7月5日、ハイド・パークで行われた、
ブライアン・ジョーンズ追悼のためのフリーコンサート。


(二日前の7月3日にブライアン・ジョーンズは急死)
ミックがブライアンのためにシェリーの詩を朗読します。

どんな詩なんだろうと、ずっと知りたいと思ってました。
やっとわかった。
『アドネース』
友人であった詩人のキーツの死を悼んで書かれたもの。

ミックとキースが白い服を着ていて、白装束のようです。
詩の朗読のあとに蝶が空に放たれるシーンは有名。
ライブを楽しんでいるとミックがインタビューで言ってるけど
とても楽しそうには見えない。
奇妙な緊張感が漂うステージ。

自信に満ちあふれ、エンタテイメントなストーンズとはまったく違う。
若く、不安定で、そのあやうさが魅力的なローリング・ストーンズ。

『くまのプーさん』のA.A.ミルンが住んでいた家のプールでブライアンは逝った
           (山川健一『ブリティッシュ・ロックへの旅』より)

ブライアン・ジョーンズが死んだ家は
A.A.ミルンが「くまのプーさん」を書いた家だそうです。
近くには、プーさんと仲間たちが棒投げ遊びをした橋
「POOHSTICKS BRIDGE(プー棒投げ橋)」がある、のどかな場所。
深い森の中にある家。そこの庭のプールで彼は死んでしまった。

ローリング・ストーンズの『ハイド・パーク』DVD、リマスター版で再登場http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=605100008

BSで放送されたものを見ました。
まだベロマークも登場してない頃のストーンズ。
ここで演奏された曲は今でもほぼ定番の曲ばかり。
(私でも知っている^^;)
ミックとキースもまだそんなに複雑な関係には見えなくて
ボソボソッとステージで喋ってるのが
なんか“友達”ってかんじで良いですね。
ショーアップのための“お約束”ではないです。

ミックが「OK」を「オーカイ」と発音している。
これってイギリス英語なのかな。
マリアンヌ・フェイスフル、きれい。

最後にPVとかライブ映像を編集したダイジェストが流れて
これが、楽しかった。
私が最初にストーンズを見たのは『悲しみのアンジー』のPV。
たぶん、「ギンザNOW」
ミックのあの唇!びっくりでした。
でも何故か気になってしまったんですね 
(一緒に見ていた妹は「キモチワルイ!」と言っていた…)
ピアノの音が印象的で好きだった。

キースがフィジーでヤシの木から転落、脳出血のため緊急手術
というニュースがこの間流れてました。手術は成功したそうです。
生きているのが不思議なような方だけど
(いままでの行状からすると)
ここまできたら、もっともっと生きていてほしい。

今はもう、来日コンサートに行く気もない、
昔、ちょっとファンだった私が
こんな文章を書くのもおこがましいんですが^^;
 


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