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『猫島ハウスの騒動』 若竹七海 [読書]

若竹七海の本を読んだのはこれがはじめて。
かる~く読めそうだから、
そのうち読もうと思っていて、読んでなかった。

楽しく読めました。登場人物がとても個性的。
愛すべき人々。
これだけ大勢の人物をくっきりと作り上げて
ストーリーにからませる、うまいです。
ミステリーとしてもよくできています。
どこかのんびりしている空気が心地よかった。

  

 30人ほどの人間と100匹を超える猫が暮らす通称・猫島。
民宿・猫島ハウスの娘・響子は夏休みを迎え、
家業の手伝いに精を出す日々。
そんなある日、奇妙な事件が起こる。
のどかな「猫の楽園」でいったい何が!?
真夏の猫島を暴風雨と大騒動が直撃する!
奇妙な事件に奇矯な人々、そして猫・猫・猫…
ユーモアとシニカルを絶妙にブレンド。
コージー・ミステリの名手、若竹七海の真骨頂。

  

「コージー・ミステリ」
現代においては女性を読者対象としたコメディタッチの推理小説を
主にコージー・ミステリと呼称する。
大抵の場合、主人公の恋愛などのロマンス要素も含んでいる
最も多いパターンは住人同士がほぼ全員顔見知りであるような田舎町で
主人公の探偵役となるのはその町に住む女性である、という物があげられる。
主人公は癖のある周りの人々に振り回されつつ
事件を解決するというのがパターンである。(
Wikipediaより引用

「コージー・ミステリ」という言葉、知らなかった^^;
『猫島ハウスの騒動』も「全員顔見知りであるような田舎町」で
「癖のある人々に振り回されつつ事件を解決する」があてはまる。
事件を解決するのは一般人ではなく
猫アレルギーの駒持警部補ですが。

猫島(江ノ島っぽい)の夏期臨時派出所勤務の
七瀬くんがいいですね。
とりあえず警察官なら
食って行くには困らないだろうというのが
警察官志望の唯一の動機。
出世する気も希望する職務もない。
海水浴客相手の派出所勤務はありがたいと
考えていたのに、のどかなはずの猫島で騒動が起きてしまう。
しかも、何故か活躍して、お手柄をたててしまいました。

猫島神社の宮司と下働きのゴン太コンビもいい味です。
このふたりにあんな弱点があったとは。

民宿「猫島ハウス」レストラン部門担当で史上最強の料理人、
ツル子さんの料理、
おいしそうでした。あ~食べてみたい
でも、猫が十数匹もいる民宿はちょっとむりかも。

ラスト、謎をとくのは派出所勤務の賢いポリス猫、DC。
お見事!

舞台となる架空の場所、葉崎市を舞台にした作品が
他にもあるようなので
そっちも読んでみたいと思ってます。

 

猫島ハウスの騒動

猫島ハウスの騒動

  • 作者: 若竹 七海
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/07/21
  • メディア: 新書



 


タグ:若竹七海
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