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『DEATH NOTE デスノート the Last name』 [日本映画]

おもしろかった!
映画版オリジナルラストに持っていく成り行きは、お見事でした。
わたしは原作デスノートファンなので、
映画だけを観た方とは視点が違うと思います。
原作の読者の多くが、こうであればよかったのにと
連載終了後に考えたことを
この映画は具現化しているように感じました。
映画のデスノート、わたしは満足でございます。

何を書いてもネタばれになってしまう

 

映画を観たよとデスノファンの息子に言うと、
「月(ライト)のとーちゃん、TV局に突っ込んでた?」
…う~ん、最初にそれを聞くか^^;
突っ込んだよ、迫力ありました。

「粧裕(さゆ)はだいじょぶだった?」
無事でよかった。

彼がこれを聞く気持ちは、よくわかります。
原作デスノートの最大の被害者は夜神一家。
妹の粧裕は夜神総一郎の娘という立場から
人質にとられ、拉致される。
無事に解放されたが、精神的に深いダメージを受けて
別人のようになってしまう。
連載当初の天真爛漫な粧裕を覚えていると、とてもつらかった。

映画では夜神総一郎が生き残っている。
原作では死神と目の取引をした彼が、
息子の月の寿命を確認し
(ノートの所有者は寿命が表示されない)
疑われ続けた息子がキラではないと確信、
安堵しながら息絶える。
(この時のライトはノートの所有権は持っていないが
記憶は残るように操作している。
抜かりありません。)

息子がキラではないと信じて死んでしまった総一郎。
本人にとってはその方が良かったかもしれないけれど、
不憫でした。

映画ではライトがキラだと確定した後に、
おまえは間違っていると息子を諭します。
鹿賀丈史の重みのある言葉がとてもよかった。
ライトは父親の腕の中で死んでいきました。
(原作ライトの人格では最期のセリフはありえないと思う…
分かって欲しいなんて言わない。
わかんないバカばかりだと全てを見下しながら
最後の一手をあきらめないでジタバタしていた。)
映画的にはこれが妥当な展開でしょう。
ジャンプで、これをやらない所が
デスノートの凄いところではないかな。

Lは自らの命を賭けてライトがキラであることを暴く。
Lがイスから転げ落ちるシーンの描写があっさりしてるなと思ったら、
フェイクでしたか…

原作で最も不満だったのは、Lがライトに敗北したこと。
映画ではLがライトを追いつめました。代償は自分の死。

ライトは無様に死ななければならない。
藤原竜也の狂気に満ちた演技、迫力ありました。
ライトを演じたのが藤原竜也でよかった。

高田清美にデスノートを渡して、
このノートが心の奥底にある醜いものを
引きずり出す装置であることを見せつける。
邪魔な者をいとも簡単に殺してしまう。
「ノートを使った人間は不幸になる」

ライトがデスノートを拾わなかったら、
さぞ優秀な警察官になったことでしょう。
一時的に所有権を放棄して
さわやかライトになっているところを見ればわかります。

原作を読んでいて、こんなの書いていいのか?
とドキッとした監禁シーンも
映画で再現されてました。
戸田恵梨香ちゃんのミサミサ、かわいかった。

L、相変わらずよく食べてた。
お供えまで平気で食べるんだね。
Lの奇妙なしゃべりかた、
キャラクターにあってると思いました。

疑問がひとつ。
ラスト、ライトは腕時計に仕込んだノートの切れ端に
何を書こうとしたんだろう。
錯乱した上での失態に過ぎないのかな。

リュークがノートに書いた文字が原作通りで、
なんだかうれしかった。

あの原作をアレンジした脚本が
どういう形になるのか想像できませんでした。
最初から期待してなかった。
こういう作品になるなんて、思いもしなかった。
スタッフが原作を読み込んで
映画に臨んだことがよくわかります。
ポリシーが貫かれている。 

幸福な映画化になったと思います。

Lを主人公にしたスピンオフ映画が制作されるようです。
…イメージこわさないでくださいね。お願いだから

 

DEATH NOTE OFFICIAL MOVIE GUIDE (2)

DEATH NOTE OFFICIAL MOVIE GUIDE (2)

  • 作者: 大場 つぐみ, 小畑 健
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: コミック

アニメ版デスノートも観ています
息子と一緒に、ここでこんな事する必要ないのにとか言いながら
ライトにダメ出ししている不毛な親子^^;


タグ:デスノ
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流星☆彡

映画館で 観られたんですか!?私は 「The Last Name」を鑑賞後、慌てて
深夜放映のアニメを チェックしております[汗汗]←先週は 娘共々寝てしまい
ましたけど…。(-_-;)ゞ 娘はコミックスを 友人から借りて 読みきってしまった
みたい。。。私は独自に(!)内容把握を目論んでおります。が、1・2巻は既に
販売品が入手できないので、最寄のマンガ喫茶を思いつき 覗きに行ったら、
いつの間にか HairSalonに 姿を変えていた~[傷心ハート][汗]
『L』主人公のスピンオフ映画は、娘と同行できるのか !? やはり嫌われる
さだめなのか !? ↑この期待が 裏切られるかも 思うだけで thrillingですわ。
(~_~;A) でも、松山ケンイチ君に寄せる期待は 特大デス[ラブラブハート]
by 流星☆彡 (2006-12-08 18:40) 

miyuco

>流星☆彡さん
スピンオフ、楽しみです[ラブラブハート]
コミックス1,2巻Amazon では在庫ありになってますよ[目玉]
家が近くならばお貸しできるのにな^^
nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2006-12-09 16:52) 

流星☆彡

ホントだ~[!!]早速 Amazonに注文しました!
楽天で待たされた挙句に 在庫無し通知が来たので、こんなに普通に(?)在る
とは思わずに居りました[汗]って言うか、思い込んで居りました。
教えていただいて、Thanks So Much!m(__)m 明日夜にも届くみたい♪
(*^^)v
by 流星☆彡 (2006-12-09 19:21) 

miyuco

流星☆彡さん、何巻までお買いあげになったんですか[目玉]
ミサミサがライトを発見するやり方は
原作の方が巧妙でおもしろいですよ[晴れ]
どうぞ、お楽しみくださいませ[ぴかぴか]
by miyuco (2006-12-10 14:54) 

原作漫画で、L復活を最後まで祈願していたミミです。[しょぼ~ん]
映画は前編は観たのですが、後編は時間がなくて観ていません。観たいよう~。
ラストをどうもっていくのか、とても興味がありました。そうか~。そういう結末なんですね。藤原竜也君は達者な演技力ですよね。前編のラストで涙を流すところが、原作ライトとちょっと性格設定が違うなあ、と思っていたのですが、結末も違うのですね。
Lファンなので(原作も松山ケンイチ君も好き[ラブハート])、スピンオフ映画も観たいです。
問題は観る時間がないことです~。
by (2006-12-27 15:55) 

miyuco

>ミミ猫さん
原作でのLの最期は衝撃でした。
掲載紙がジャンプなので、復活もありかなと
当時、かすかな期待がありました…
(それをやってはいけないとも思っていたし、複雑な気持ちでした)
でも、映画で、そしてアニメで、またLに再会できて嬉しかった。
映画のキャスティングが失敗していたらがっかりだったけど
松山ケンイチくんのLで私も大満足でございました[ラブラブハート]
スピンオフ、楽しみですね。またLと会えるかと思うとうれしいです。
nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2006-12-28 09:02) 

綺華

今頃、ココまで遡ってコメント書くのも迷惑かと思ったんだけど
自分のブログで感想書くには時期がずれすぎてるので・・・[汗汗]
ちょっとスペース拝借します[ラブラブハート]

お正月にやっと映画観てきました。
前編がとても面白くって原作を知らない私でも引き込まれたから
このまま原作を読まずに見たかったの。

前編でも父親の立場が本当に痛々しくて、でも子供って本来無条件で
信用してしまいますよね。
それがうちのバカ息子でもそうなんだから、ライトみたいな成績優秀、
品行方正、[ぴかぴか]容姿端麗[ぴかぴか]・・・あ、それは違うか・・・・[ぴゅ~]
そんな息子がいたら、信じない親はいないよね。

たぶん、ライトも本来は警察官の父を尊敬し正義に燃えていたはずなのに
やはり「悪魔」のノートですよね・・・・。
「正義」のつもりでも結局は自己保身の道具になっていくサマは
それこそ『堕ちていく』の言葉通りになりました。

でもライトだからこそ、あそこまでに完璧に近いノートの使い方が
出来たと思ったし、記憶の操作には驚くだけでした。
先の先を読んで、その先を確実に捉えてる。
ライトが神だったのかもしれない。

だから、映画を観ててかえってエルの人間らしさに好感が持てました。
監禁してライトとミサミサがキラではないと証明されると
ちょっとウツになるエル(笑)
デスノートの記憶をなくして、キラと戦うライトと共感するエル。
とくにういろう食べながら親指立てる(?)しぐさがカワイイ[ラブハート]
なによりスキなのはハムスターのように角砂糖をぼりぼり頬一杯に
しているエル(爆)

小芝居も上手で、ミサミサのファンになったり、死んだ真似したり・・・。
だからこそ、自分の命を代償にしてライトを追い詰める所は圧巻でした。

見終わった後、夫に『原作では父親は死ぬんだよ』と聞きました。
ある意味、その方が親としては幸せなのかもしれません。
自分を殺そうと、自分の名前をデスノートに書く息子の姿を見たのでしょう。
私は殺されるよりツライと感じました。
それでも信じたいのが親ですよね。

娯楽映画としての面白さももちろんありましたが
親として、我が子をどこまで信じられるのかを考えてしまいました。
長々とスイマセンです[汗]

ちなみに・・・明日、やっと武士の一分見てきます[ニコニコ]
by 綺華 (2007-01-09 16:24) 

miyuco

>ayakaさん
あうう、グレアムペンギンだ[ラブラブハート]

原作の夜神総一郎は息子の無罪を確信して死んでいきます。
死んでいく父親のそばにいるライトには、
親への情愛はかけらも残っていませんでしたが。
原作者は親殺しだけはしないと決めていたそうです。
(実際には直接手を下さなかっただけのような気がするけど)
それを知っていたので、映画で名前を書いたとき、
どうなるのかとハラハラしました。

ライトの正体を知って夜神総一郎が語りかけるシーンが
原作との大きな違いだったと思います。
もともとライトのデスノートの使用目的は父親のように正しく生きている人間がバカをみないような世の中にしたいということでした。
その父親に「間違っている」ときっぱり否定される。
原作よりも、強く否定されているように感じました。

L、魅力的ですよね[ラブハート]
原作Lが大好きなので、映画のLが不安でしたが、チャーミングでした。
これはどうしてもスピンオフ作りたくなるでしょう。
楽しみです。
niceとコメントありがとうございました♪
by miyuco (2007-01-10 16:31) 

ミント

原作では一応元気な姿を見せたのにアニメでは最後までなし。
気になります。
メロと月を殺しても殺したりないくらい憎いです。
by ミント (2007-06-28 17:32) 

miyuco

???誰の事かな?
by miyuco (2007-06-29 12:04) 

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