『おおきく振りかぶって』 ひぐちアサ

Yahoo!コミックの立ち読みページで読んでいたら、
続きが読みたくなってしまった。
http://comics.yahoo.co.jp/kodansha/higutias01/ookikuhu01/shoshi/shoshi_0001.html
こういう話だったのか。
作者のひぐちアサは「ドカベン」の愛読者で、
一時は試合のスコアを全て暗記していたそうです。
それを知るとますます読んでみたくなります。
（「ドカベン」好きだった。全部は読んでないけど＾＾；）

野球が好き、投げるの大好き。
信頼しあえる仲間と野球するってなんて楽しいんだろう
という気持ちが伝わってくる。
おもしろいです。

気弱で卑屈なピッチャーって初めて見た。
強気でオレサマな性格のひとのほうが圧倒的に多いのに
主人公・三橋廉（ミハシレン）は
言いたいこともなかなか言えない性格。
でも、妙に意固地。

人一倍の努力家で、四種の変化球と、
ストライクゾーンを九分割して投げ分けられる
抜群のコントロールを身につけている。
それだけの力がありながら、何故自信を持てないのか。

祖父が経営する中学校に通っていた。
身内ビイキにアグラをかいてエースをやっていると
チームメイトが彼を受け入れなかった。
自分でもやめたほうがいいと思いながら、やめられなかった。
マウンドに執着する気持ちを抑えられなかった。
エースの座を三年間譲らなかったために、チームは負け続ける。

こうして気弱で卑屈なピッチャーができあがったわけです。
三星学園の高等部には進まずに、西浦高校に入学。
新設の一年生しかいない野球部に
入部するところから物語は始まります。

中学校の顧問は何をしていたのかな。
指導が行き届いていたら、チームと三橋くんの関係が
これほどこじれることはなかったはずなのに。
キャッチャーにサインを出して貰ったことがない。
野手に声をかけられたことがない。
たった一人でマウンドに立つプレッシャーは
相当のものだったでしょう。
それでも、投げ続けるんだから、
頑固な性格ではありますね。

「球が遅くて球種が多くてコントロールのいい投手」
それを中学のチームメイトは
「遅い球しか投げられない投手」としか捉えられなかった。

西浦高校で、信頼できる、信頼してくれる仲間とプレイして、
あらためて、野球の楽しさを実感していく三橋廉。
まだ一回も勝利投手になったことがないんですよね。
勝たせてあげたいな、と、読んでいるわたしも応援したくなる。
あんなに野球が好きで、あんなに努力してるんだもの。
今度こそ「ほんとの一番」

ぐいぐい引っ張っていくキャッチャーの阿部くん、
頼もしいけれど三橋くんが彼と話するのが苦手なのもよくわかる。
阿部くんがイライラするのもよくわかる。
（ウチの次男が三橋タイプ。意固地なとこまでそっくり＾＾；）

モモカンかっこいい！
でも、稼いだお金をそんなにつぎこんではいけない。
部費集めなさいね。
家から近いという理由だけで西浦高校に入った田島。
（スラムダンクの流川とおんなじ理由だ…）
大家族で育ったゆえのおおらかさが
三橋にとってはラクなんでしょう。
ギクシャクしがちなバッテリーをいい方向に持っていきます。
（意識してやってるわけじゃないみたいだけど）

野球部初めての公式戦、
夏の甲子園への第一歩、埼玉大会。
相手は去年の優勝校、桐青高校。
５巻から、ずっと試合です。
勝機はある。がんばれ、西浦高校！

おおきく振りかぶって (1)

• 作者: ひぐち アサ
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2004/03/23
• メディア: コミック

息子が誕生日に初めて人を呼んだと勘違いしてはりきったり、
がんばってとってきた背番号「１番」を
背中に縫いつけるのが嬉しいという
三橋のお母さんの気持ち、とってもよくわかってしまう＾＾
 

タグ：おお振り

コメント 2

お久しぶりです♪ひろです。覚えてくれていますか？

僕も「大きく振りかぶって」を読んでいます。
きっかけは漫画喫茶だったのですが、
登場人物達の心の動きに感動してしまいまして、単行本を買うようになりました。

とても面白い漫画ですよね。泣ける！
野球自体の面白さと、人間の心理が上手く描けているな…って思いました。
そういう点では小説「バッテリー」と似ているところがあるのかな？

余談ですが僕、スラムダンクも好きです。(^-^)
by ひろ (2007-02-11 22:44) 

ひろさん、お久しぶりです[ラブラブハート]
「おお振り」いいですよね。
ナサケナイ主人公がなんだか可愛くて[ぴかぴか]
試合での心理戦もよく描けていておもしろいです。
「バッテリー」はまだ読んでないのですが、
この流れで読みたいなと思っているところです。

『スラムダンク』いくらでも語ってしまいそうなところがコワイです＾＾；
コメントありがとうございます♪
by miyuco (2007-02-12 14:18)