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『オリュンポス』ダン・シモンズ(感想その1) [読書・海外]

『イリアム』の続編『オリュンポス』は上下巻です。
上巻を読むのに苦戦してずいぶん時間がかかってしまった。
下巻は3日くらいで読みました。怒濤の展開でした。

最終的にあの烏賊の怪物はどうなったの?
いつの間にかいなくなってたって…がっくりです。
やっぱり続きがありそうですね。なければ困る^^;
よくわからないところもあったけれど
大風呂敷を広げた作者の説明不足というより
自分の知識が足りないからかなと思ったり
物語の大きなうねりを楽しませていただきました。



神々の暇つぶし痴話喧嘩シーンになると読む進むのが遅くなってしまう。
「好戦的で激しやすく、戦好きで策謀好きの、肉欲の虜たち」
もう、勝手にやってていいよ。
マーンムートとイオのオルフが登場すると、とたんに嬉しくなる。
「マジかよ、ありえねー!」
がんばってホッケンベリーが生きていた時代
(私たちが生きているこの時代)の言い回しを使う
マーンムート、大好きだよ。

モラヴェックたちは地球に向かうことになる。
火星と時空を同じくする地球こそが量子活動の源泉であり、
中心であって、火星はその受け皿でしかないことをつきとめたから。

ピンクの巨大な脳髄、数多の手をもつセテボス
気持ち悪いってば…
火星の海に潜んでたのね。
LGMのお仕事はセテボスの見張りだったのかな。
プロスペローとセテボスの対話シーン
静かな緊張感がよかったです。

火星とイリアムの地球を結ぶブレインホールが消滅。
アキレウスとアマゾンの女戦士ペンテシレイアの亡骸が
火星に取り残される。
アキレウスはこの後目的を達するために大暴れ。
すごいヤツだよ、キミは。ゼウスと一騎打ちするんだから。
そして生き返ったペンテシレイアと二人きりになったのに
「パトロクロスを捜しに行く」
「おまえの友のか?
おまえのおホモだちの、あのパトロクロスをか?」
…この女…以前のアキレウスだったら即座に殺されてるってば。
なんだかんだと揉めながらも二人で旅立つのであった。

セテボスは地球に移動していた。目撃者はディーマン。
パリ・クレーターの上空に突如現れたブレインホールから
這い出してきた。再度パリを訪れると
中心部は青い氷の蜘蛛の巣に覆われ
青い光の柱がそそりたっていた。
パリだけではなくいくつかの他のコミュニティーも同様の状況。

「恐怖と苦痛の記憶」を喰らうセテボス。
ひとたびセテボスが惑星の記憶をむさぼり始めれば
この世界は物理的には存在しても精神的には死んでしまう。
死の星になってしまうとプロスペローは言う。
戦わなければならない。
ハーマンは戦うべくして選ばれた。
「水底に沈むのがあなたの運命」

アーディス・ホールはヴォイニックスの襲撃で壊滅。
このままでは地球上の人類は滅亡してしまう。
古典的人類を救えるのはモラヴェックたちしかいない。
いつになったらやってくるの?
それまで持ちこたえられるのかと思いながら読み進める。
ハーマンもオデュッセウスもいないのに。
ディーマンが奪ってきたセテボスの卵だけが
ヴォイニックスを遠ざける切り札。
でも…これが薄気味悪いわけで…

感想はまだまだ続きます。
コアなSFファンというわけではないので
理解できてない部分も多々あるので、
感想なんて本当はおこがましいのですが
せっかく長い物語を楽しんだのだから書き残しておこうと
つらつらと長文を書いてみました。

ちなみに過去に『イリアム』の感想も書いてます。
 『イリアム』①
『イリアム』②
 『イリアム』③

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