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教育関係のニュース [雑記]

「入学金未納の2生徒、入学式に出席させず 千葉の高校」

千葉県八千代市の県立八千代西高校(大迫太校長)が、入学金を納めなかった新入生2人を、8日に行われた入学式に出席させなかったことがわかった。同校は「入学金を納めてもらわないと入学を許可できず、苦渋の選択だった」と説明している。 同校と県教委によると、新入生159人は入学金5650円や教材費、授業料など計9万円を入学式当日に納めることになっていた。ところが2人の生徒が未納であることがわかり、保護者に連絡したところ、それぞれ「今日は払えないので、後日支払いたい」「お金を持ってきていない」と話したという。

未払い・学費未納、悩む現場 退学勧告も

入学金未納や授業料滞納の増加は全国的な現象で、退学など厳しい処分を決めた教育委員会も少なくない。同じ問題に悩む全国の公立高校からは、「やむを得ない」「それでいいのか」という賛否両論が上がる。 千葉県西部の県立高校の校長は「条例がある以上同様の対応を取るだろう」と八千代西に理解を示す。 この校長は、前任の高校で授業料の滞納が相次ぎ、担任や事務職員総出で電話や家庭訪問を繰り返した。「卒業後になっても分割で頑張って払ってくれる家庭もある。払わずじまいでは不公平だ」 別の県立高校の教頭も「まず入学して、その後に入学金を納めるというのはあり得ない。勝手に条例を変えてしまうことになる」という。

「入学式当日に学費現金納入」県立高の制度・運用に問題も

千葉県の県立高校が入学料などを納めていない新入生2人を入学式に出席させなかった問題で、学校側が未納を把握したのは、式の1時間前だったことが16日、わかった。 2人は保護者と連絡を取るなどして当日に納めたが、式には間に合わなかった。式当日に入学料などを現金で納める制度は千葉県のほか12道県にあるが、猶予期間を設けるなどしている例が多く、学校、生徒側ともに余裕を持った対処のできない制度や運用が問題になりそうだ。 千葉県では県立高校の入学料(5650円)や教科書代などを合わせた入学金を式当日に納入する。八千代西高では、3月上旬の合格通知に同封した文書と、同月中旬の説明会で計9万円の納入が必要と説明し、分納も可能と伝えていた。



身近に専門学校に勤務している者がいます。
学費未納の保護者に対応することも多々あるようです。
いままでいろいろなケースを聞いてきました。
「入学金を払わないで入学式に出させろというのは無理な話でしょ」
というのがこのニュースを聞いての感想です。
「でも、式当日に入学金を持参させるなんてそれもおかしい」
と言ってました。

確かにそうだと思う。
現実に学費の件でさまざまな保護者と対応している人間には
「持ってくるのを忘れる」「払えないのに何とかしてくれると思っている」
こういうケースはあり得ることだとわかっている。
きっとこの学校でも以前から同様なことが起こっているのではないのかな。
入学式に出す出さないの判断は今回とは違っているとしても。

高校と専門学校では話が少し変わってきますが
現場での学費をめぐる話をときどき聞いてます。
学費未納のまま授業を受けていた生徒の親が
卒業式に出席させてほしいと言ってきたそうです。
それまでは、なしのつぶてだったのに。
「子どもがかわいそうだ」と親は訴える。
確かにかわいそう、だけどそれは学校側のせいではない。
情に訴えればなんとかなるわけではない。

日本育英会(日本学生支援機構)から振り込まれた奨学金を
保護者が使ってしまう。
学費を振り込んだのに入金されてないのは銀行のミスだと平然と言ってのける。
(銀行に抗議すると言ったきり連絡がつかなくなってしまったらしい)
何度も学校に電話したのに全然つながらないと言い張る。

こんなことがしょっちゅうでは応対する人間も疲弊します。
毎年一部の保護者が同じようなトラブルを起こす。
学生本人にも状況を説明するそうです。
「親にはちゃんと言っているんだから自分は知らない」
と言って授業は無遅刻無欠席の学生もいる。
でもこのままでは除籍になってしまうんだから
自分でも働くとか親にもっときちんと説明するとかするべきではないのか
と言っても「学校から言ってください」の一点張りだったらしい。
それとは別の学生はじゃあこれだけ払いますと言って二千円を出した。
きれいにセットされた髪にばっちり化粧して
ヴィトンの大きいバッグからグッチのお財布を取り出し
お金ないからと言って二千円。

もちろんそういう学生ばかりではない。
親が離婚して学費のめどが急にたたなくなってしまい途方に暮れる
本当に気の毒な学生もいるという。

朝日新聞にもこんな事が書いてありました。
授業料減免を申請したのに生徒はアルバイト代を携帯電話に使う家庭や、
授業料は払わないのに修学旅行代はすぐ出す家庭もあるという。

対価を払わなければ商品を自分のものに出来ないはずなのに
教育現場だけ、ごねれば許されるの?と思ってしまう。
そういう親に限って「子どもがかわいそう」と言うのね、きっと。
自分の責任は棚に上げて学校側を非難する。

教育資金のために身を粉にして働いているお母さんを知っている。
金銭的な問題で公立高校しか進学できないとわかっているので
リスクの残る志望校をあきらめざるを得なかった中学生を知っている。
真面目に生きていたら損をするのなんておかしい。

そしてこんなニュースもありました。

低所得世帯に塾費用を無利子融資 東京都が格差対策

年収約200万円以下の低所得世帯を対象に、子どもが高校や大学受験のために学習塾に通う時の費用を無利子で貸し付ける制度を、東京都が始める。都市部で塾通いが日常的になるなか、親の経済力で子どもの教育に格差が生まれるのを防ぐことが狙いだ。将来的には就職先の確保にもつながるとみている。

都によると、都内では7~8割の子どもが塾に通うといい、公教育だけでは学力に差が出てしまいがちなのが現状だ。

現実的な対処かもしれない。
でも「公教育」の充実にもっともっと対策を練って、
そこにお金をかけるのが先だという事を行政側は忘れないでほしい。



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松matsu

都立高校は授業料減免を申請する家庭が多くなりました。
しかし、本校ではそういうところは全て事務室が担当するので
担任はクラスの生徒が何人減免申請しているかはちゃんとは
分かりません。

ただ、奨学金は教員が取り持つので、これは把握できます。
奨学金も多様化していますが、さまざまな条件があるので
そんなに多くはありません。

私のクラスにもとても大変な生徒がいるので、この記事は
とてもいい勉強になりました。

格差社会を強く実感するところです。
by 松matsu (2008-04-17 22:24) 

miyuco

>松matsuさん
いろいろと話を聞いているとこの世は不公平だと
つくづく思います。無力感におそわれる事も多いようです。
それでもがんばっている十代の学生には
何とかしてあげたいと出来るだけのフォローをしているようです。
nice!とコメントありがとうございました。

by miyuco (2008-04-18 18:09) 

miyuco

>ぐっさん!nice!ありがとうございました。

by miyuco (2008-04-24 22:56) 

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