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手塚治虫文化賞短編賞『グーグーだって猫である』 [コミック]

『グーグーだって猫である』が手塚治虫文化賞の短編賞を受賞しました。
大島さん、おめでとうございます。

そして4巻が5月23日発売予定です。
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200711000389

グーグー.jpg


大賞
『もやしもん』 石川雅之
新生賞
『トロイメライ』 島田虎之介
短編賞
『グーグーだって猫である』 大島弓子
特別賞
大阪府立国際児童文学館

「手塚治虫文化賞」
手塚治虫の業績を記念し、「マンガ文化の健全な発展」を目的に1997年に創設。
選考委員として、業界の重鎮ではなく「現在の漫画をよく読む人物」が選ばれている点、
選考委員の審査内容が公開される点が特徴である。
選考年の前年に発行され、読者・選考委員から推薦された単行本が対象
(このため連載中の作品でも単行本が出なかったものは選考対象にならない)
審査員の投票による一次選考ののち、最終選考を経て各受賞作が決定される。
選考委員の推薦・投票内容は公開される。
マンガ関係者と一般読者からの推薦をもとに選ばれた選考対象作品に、
審査員一人につき持ち点15点、1作品にひとり最大5点までの投票が行なわれる
(点の振り分け方は自由)。
上位の作品がノミネート作品となる。
最終選考は審査員の合議によって決定される。
ウィキペディア(Wikipedia) より転載


「猫との日常 ぜいたくな味わい」
『グーグーだって猫である』大島弓子さん  ― 5/10朝日新聞朝刊

愛猫との日常を描いたエッセー風の作品。
月4ページの連載をまとめた単行本はなんともぜいたくな味わいだ。
物語は長く連れ添ったサバの死に始まり、グーグーとの出会い
大島さんのがん治療と再びの日常へと続く。
「すべて実際に起きたことなので、ストーリーづくりに四苦八苦することなく、
記憶の中から芋づる式に出てくるものを楽しく描いています」

包み込むような言葉と優しい描線。
幸福感ただよう作品は、一方でシビアな洞察力を併せ持つ。
だからこそ生命あるもののよろこび、
そして別れのかなしみが、いっそう深く感じられるのだろう。
深刻な状況にもユーモアと冷静さを失わないタフさには、
著者の底力を実感する。

現在、一軒家に13匹の猫と暮らす。
「生命あるものは皆、人間と同じ感情を持つと確信するようになりました。」
これまで、いかにそれらを無視してきたことかとも。
これからも猫たちとの生活をいつくしみながら、
ゆっくりと描いていけたらと思っております」

「選考委員評」萩尾望都
何度読んでもほのぼのとして新しく、
気持ちのよい風が吹くように感じられる。
「猫と私と世界」をテーマに
哲学的な歯ごたえさえ感じられる秀作。



以下、 「アニメ!アニメ!」ニュースより
今回の一次選考の結果と選考の経緯によると、
大賞を受賞した『もやしもん』が選考委員8人中5人と幅広い支持を集めて、
1次選考の1位であったことが判る。
同様に一次選考2位の『海街diary1』も、4人の選考委員が推しており
高く評価されていたようだ。
特徴的なのは『大奥』で、8人の選考委員のうち女性の選考委員3名の全員推す一方で、
男性の選考委員からは得点を獲得できていない。
少女マンガであるだけでなく男女逆転という作品のテーマの特異性もあり、
興味深い結果と言えるだろう。


*
*
*

萩尾望都さんがどの作品に点数をいれているかを毎回チェックしている^^;
持ち点は15点。
今回の配点は「もやしもん」5点、「大奥」5点、「NANA」5点でした。
ちなみに、「NANA」に投票したのは萩尾さんだけ。
「大奥」のファンだということは知っていたけれど、
「NANA」を評価していたことは知らなかった。

萩尾さんが審査員になったのは2003年の第7回から。
公式ページに選考結果が残っているのは2005年からなので
二回分はわからないので残念ですが
「ヒカルの碁」には確実に5点いれてるでしょうね。

「PLUTO」が大賞の2005年第9回
「PLUTO」5点「百鬼夜行抄」5点「リアル」(井上雄彦)5点
「百鬼夜行抄」「リアル」は萩尾さんのみ投票。
短編賞「毎日かあさん」(西原理恵子)へのコメント
神経に訴える、パンチの効いたギャグ。
ボディーで受け止める、かあさんの汗となみだ。
そして、ほろりとさせる、余韻。ううむ、天才だなあ。

吾妻ひでお「失踪日記」が大賞の2006年第10回
「のだめカンタービレ」5点「働きマン」(安野モヨコ)5点)「リアル」5点
引き続き「リアル」は単独5点。

「舞姫 テレプシコーラ」(山岸凉子)が大賞の2007年第11回
筋肉の使い方が正確な上に、キャラクターの性格や悩みをじっくりと掘り下げ、
ドラマに重層的な深みを与えている。これまでになかったバレエマンガだ。(萩尾望都)
「舞姫 テレプシコーラ」5点)「のだめカンタービレ」5点)「DEATH NOTE」1点

萩尾さんの好みがわかって楽しい。
それにしてもよく読んでます。本当にマンガが好きなんですね。

短編賞では萩尾さんの「山へ行く」を
「日常とファンタジーが同居する傑作」と推す声も強かった。
最後は選考委員でもある萩尾さんが席を外して投票。
「グーグーだって猫である」を選んだ。


萩尾さんはご自分より大島さんが受賞したことを喜んだのではないかな。

「四苦八苦することなく楽しく描いてます」
という大島さんのコメントになんだかホッとしました。
ムリせずにのんびりと仕事していただきたいと思っています。
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コメント 8

薔薇少女

「薔薇のない花屋」の貴記事へのコメントに
早速お返事頂き感激です。
ブログって本当に繋がってるんですね、てゆうか、何処までも
繋がって行けるけど、時間には限りが有るし、いつまでも
繋がって時を過ごしたいと思う反面、オンタイムに生活は、
ヤッテユカナケレバ、引き篭りになってしまう。
その辺のやりくりに、さい悩まされたり、いっそ引き篭って、
現実逃避してみたり・・・(結局は暇なのかも?)

40歳頃までは、熱烈漫画大好少女?だったのですが、
その頃から、老眼になり始めたり、チョットした出来事が
あったりして、読めなくなってしまいました。
津雲むつみさんが好きでした。
大島弓子、 萩尾望都、山岸凉子さん等大御所の方々は
私には少し「こむつかしい」かな?なんて思いながら、
さっと見しておりました。大島弓子さんの絵は大好きです。

この記事に直接関連したコメントでなくてゴメンナサイ・・・


by 薔薇少女 (2008-05-13 17:31) 

miyuco

>薔薇少女さん
そうなんですよ、問題は時間に限りがあるということですよね!
今も夕飯作んなくちゃと思いながらPCの前にいます^^;
津雲むつみさんは今でも連載を持っていらっしゃる
現役の方ですよね。長く活躍していてすてきです。
「セブンティーン」に載っていた作品を
10代の頃に読んでいました^^
nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2008-05-13 18:27) 

びっけ

おぉっ! 大島先生、受賞おめでとうございます!!
大島弓子ファンとして、私もとっても嬉しいです。
さらには、グーグー第4巻も発売なのですね!
嬉しい情報をダブルでありがとうございます!

萩尾先生の持ち点の割り振り方、(へーっ)と思いました。
正直な話、名前が出た作品の2割も読んでいない私なのですが、それでも、バラエティに富んでいて独創的な作品?(たぶん)を推してらっしゃるんだなぁと感じました。

楽しく描いていらっしゃるという大島先生の言葉、私も(良かった!)と思いました。
決して無理はせず、長く描き続けていただきたいです。
by びっけ (2008-05-13 22:48) 

miyuco

>びっけさん
大島さんはそんなに多くの賞をとっているわけでは
ないですよね。ご本人はもう賞なんか興味ないかもしれないけれど
ファンとしてはよかったなと思います。

そうですよね、長く描き続けていただきたいですよね。

グーグー発売のインターバルが今回は短かったです。
映画化されるからかな?
nice!とコメントありがとうございました♪

by miyuco (2008-05-14 18:36) 

しーちゃん

びっけさんにつられて来ました。グーグー第4巻発売の情報嬉しいです。
5月23日ですね。買いに走らなくては!
そして、萩尾望都先生の持ち点の投票、興味深かったです。
私も最近マンガはあまり読んでいないのですが、
萩尾先生の推薦されるこれらのマンガ、読んでみたくなりました。
by しーちゃん (2008-05-15 01:13) 

おきざりスゥ。

記事中に挙げられた名前で全く知らなかったのは新生賞〈トロイメライ〉の島田虎之介だけ(作品作者とも)でしたが他の作品もキチンと通して読んではおらず漫画から遠ざかっているのだなぁと少し寂しい気持ちになってしまいました(;_;)バイト辞めてから個人収入ないんで買い物に遠慮がちだしイイ年して立ち読みは気が引けるし1度漫画喫茶に入ったら帰って来られないし(笑)
薔薇少女サンとmiyucoサンのコメント通りネットサーフィンは諸刃の剣。
望都サンの〈百億の昼と千億の夜〉でコンパートメントに固執するA級市民を見た時ああはなるまいと怖気を震ったものでしたが…ぃゃぃゃA(^^;)
いつか宝籤で億単位の高額当選したらランニングコストだけ収益が上がればイイような自分の好きな漫画ばかりのネットカフェ経営してソコで暮らすんだ!(←本気!…てかダメぢゃんソレA級市民マンマぢゃん(--;)
だってPCがWebに接続してないと不便極まりないンですよぅ(;o;)
〈海街diary1〉って前にmiyucoサンが記事にしてたなーって思ってもSo-netMobileの画面にはサイドバーも記事下のカテゴリーも表示されないので1頁ずつ*ボタンを延々と押して遡らなきゃならないンです。ぁぅ~(読んできましたけど)
…ッハッまたしてもオヨソで愚痴を(^o^;)

ぇえっとぉユーミンはぁ措くとしてぇ〈もやしもん〉好きなので大賞受賞うれしかったでスゥ。
by おきざりスゥ。 (2008-05-15 13:07) 

miyuco

しーちゃんさん、はじめまして。
おお、あの人気ブログびっけさんのところから
来ていただきましたか^^うれしいです。
私も「もやしもん」を読みたいなと思っています。
大好きな「動物のお医者さん」にテイストが似ているようなので
興味津々です。
グーグーは書店で見つけにくいので
今回もネット書店で予約しようと思ってます。楽しみです。
nice!とコメントありがとうございました♪

by miyuco (2008-05-15 18:13) 

miyuco

>スゥ。さん
「もやしもん」おもしろそうですね!
ダンナさんがお休みの日にマンガレンタルしているところに
連れて行って貰って借りてこようと思ってます^^
(私はゴールドペーパードライバー)
ネカフェ経営した場合、シィ。さんはどうなるのでしょうか。
そこで一緒に暮らすのかな?それはそれで楽しいかも。
by miyuco (2008-05-16 16:53) 

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