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『ホルモー六景』 万城目学 [読書]

「鴨川ホルモー」を読んだからには
この本も読まないわけにはいけません^^

鴨川で、御所で、あるいは河原町で
不可視の「オニ」を使役し、各大学の覇権をかけて争う、
それが「ホルモー」だ!! 
この奇妙な部活動に巻き込まれた少年少女が
戦い、困惑し、ときに逆ギレしそして頑張り、
はたまた恋をする。無類に楽しい青春ファンタジー!!
webKADOKAWA より

楠木ふみ(凡ちゃん)ファンなので
「ローマ風の休日」が楽しかった。
白川通りのイタリア料理店でアルバイトをしていると
「鴨川ホルモー」にチラッと書いてありました。
彼女がバイトを始める前からその店で働いていた
高校生男子の視点で語られる物語。

寡黙であまり友好的ではないスタンスの彼女が
類稀なる能力を発揮しスタッフに認められるようになるという
エピソードが小気味いいです。
(「鴨川ホルモー」でもそうでしたね。
認められるまで時間がかかりました。)
八時過ぎになると現れる黒くて気味が悪いもの
毎晩嫌な声を上げる“あれ”
夜が怖い彼女が「少年」に助けを求め
二人の距離が縮まっていきます。

彼にとってそして彼女にとっての生まれて初めてのデート。
自転車の荷台に彼女を乗せ、白川通りを一気に駆け下りる。

彼女ががんばった安倍への告白の背景には
こんな風な後押しがあったのですね。
少年は後押ししたつもりではなく
結果としてせつない結末になってしまいました。
甘酸っぱい恋物語。
こういう話は大好きです。

どんな感じの人ですかと訊ねると、
駄目な感じの人とすぐさま返ってきた。

安倍くん、こんなこと言われてるよ(笑)
 

 

「もっちゃん」
書店の本の上にレモンがひとつ。
この描写で「もっちゃん」が誰なのかわかる。
安倍が心の師とあおぐ「さだまさし」に
「檸檬」という名曲があることを知っていると
ここでリンクするのだとピンとくる。

「同志社大学黄竜陣」
京大青竜会のトラブルメーカー芦屋の元彼女・山吹巴が
不思議な力に導かれるように「黄竜陣」を復活させようとする。
復活のための三つの条件。
最初の一つはクリアできたけれどあとの二つは意味不明
それなのに何故か意図せずにクリアできていた。
本人はそれに気づいていない。
物語はここで終わるけれどこの先どうなるんだろう?
ああ、続きが読みたい!
万城目さん、書いてください。

「鴨川(小)ホルモー」
同志社大学黄竜陣復活に知らず知らずのうちに
関わっていたのがこのエピソード
女子の友情は難しい。
ホルモーに関わっている女子が一般人と恋をするのも難しい。

「丸の内サミット」
ホルモー卒業生が思いがけず東京で再会する。
東京にも濃厚なスポットがあります。

「長持の恋」
時を超えたラブストーリー
出会えてよかった!
「ホルモオオオォォォーッ」のペナルティ
「その人が大事だと思っていたものが奪われる
でも大丈夫」が発動されたということなのでしょうか?

「ホルモー」の周りで起こる悲喜こもごもの青春物語。
楽しかったです。

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ホルモー六景

ホルモー六景

  • 作者: 万城目 学
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本


タグ:万城目学
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