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グーグー映画による大島弓子“祭り” [大島弓子]

『グーグーだって猫である』が映画化されたため
「大島弓子」という名前がかつてないほど大量に
メディアに挙がっている。久方ぶりの大島弓子祭り^^
そういえば昔読んだことあると
記憶の底からサルベージされたり
それほど評価が高い作家さんだったら読んでみようと
新しい読者が増えたりいろいろな動きがあることでしょう。

私がこのブログを始めた4年前は
ネットで検索をかけてもあまりヒットせず
有名ファンサイトくらいしか見つかりませんでした。
過去の漫画家でもう執筆してないと思っている方が多いようでした。
実際にはエッセイマンガ「グーグー~」が連載中だった。

昔々、大島弓子作品のファンであるかどうかが
踏み絵のように使われていた事があったような気がする。
「感受性が豊か」「感性が鋭い」
“スタイリッシュな私”を演出できるアイテムのようだった。
大島さんの作品は大好きだったけど
若かりし私はなんだか恥ずかしくて
好きだと言えなくなってしまいました。
単なる自意識過剰ですけどね^^;

ブログを始めて、もういいかなとファンだと公言し
いろいろ書いたりしてますが今はまた居心地が悪い。
雑誌の特集などで著名人が高尚な解説をしているのを読むと
大島さんの作品は好きだけどこういう解説は理解できないという
もやもや感が湧いてくる。それも結構な頻度で。
プロの物書きが「好きです。以上。」で
終わりにするわけにはいかないと分かっているけどさ。

大島さんの作品名を勝手にブログタイトルに拝借して
思い入れのあるファンの方に申し訳ないという気持ちがあるので
それもふくめて居心地が悪いです(ToT)>゛スイマセン

芥川賞を受賞した川上未映子さんのブログの過去記事に
「大島弓子を読めないで今まで生きてきた」
というエントリーがあります。
http://www.mieko.jp/blog/2006/03/post_e7fb.html
私がこれを読んだのはずいぶん前で、この感覚が好きだったのですが
最近読み返してみて初めてあの川上未映子だったのだとわかりました。
言ってることよくわかる、という気持ちになります。
いいな~こういうふうに書けたらいいのにな。

「大島弓子は読んだ人をひとり残らず抱きしめる。」
川上未映子がこう書き記す気持ちがよくわかる。

10代の頃の私は人と人とは理解できない。
理解できなければその先にあるのは「拒絶」だけだと思っていた。
でもそうではない。
「理解」とは違うステージで受け入れることができるのではないか。
「バナナブレッドのプティング」など大島さんの作品を読んで
そういう考え方がストンと胸のなかに落ちてきた。

涯(みぎわ)から落ちそうになっている衣良の危機を
さえ子ちゃんと御茶屋峠は感じとってくれた。
理解できないまま、ミルクを差し出してくれた。
御茶屋峠に救われたのは衣良だけではありません。

私も大島弓子に抱きしめられたひとりです。

*
*
*

キョンキョンが30年来のファンだと言っているのを聞いて
それなら私は3年来のファンと言うべきかなと
妙な対抗意識を持ってしまうところがナサケナイorz

映画の感想を書こうと思っていたのに
ひとりごとが長すぎてしまった。
感想は次のエントリーに書くことにします^^;

映画の出来はあまりよくなかったのに
ラスト近くのワンシーンが堪らなかった。
サバ…


タグ:大島弓子
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miyuco

鞠さん、 こちらにもnice!ありがとうございます。
by miyuco (2008-09-14 11:03) 

sknys

中学2年生のとき応募した毎日新聞読書感想文コンクールで、私は見事入選して全校生徒の前で表彰された。/ 本は、ドストエフスキーの「罪と罰」。/ 私の感想文は審査委員の高い評価を得た。現国担当の牛島先生もベタ褒めだった。/〔‥‥〕白状しよう。/ そのとき私が読んだのはドストエフスキーではなく、大島弓子の漫画「罪と罰」だった。
                黒木 瞳(朝日新聞 1994.4.4)

川上未映子の「告白」より、黒木瞳の方が面白いなぁ。
このコラムを新聞で読んだ時は引っくリ返りました^^
大島さんの「‥‥ラスコーリニコフ」も悪くないけれど、
教師も審査委員もコロッと騙されちゃったのは文章力、それとも美貌?
by sknys (2008-09-23 19:38) 

miyuco

理論派インテリ男性のsknysさんが
川上未映子の文章にシンパシーを感じたら
それこそドン引きですわ^^;

若作りも限界の黒木瞳嬢は美への執着がホラー風味で
そのまま山岸凉子の世界に登場しそうと思ったりします。
こういう発言は同い年のおばさんのやっかみと
思われるのがオチですが…
(まあ事実それもあるけどさ【T__T】)

大島さんの「罪と罰」は大好きです。
もちろんドフトエフスキーは読んでません…
コメントありがとうございます♪

by miyuco (2008-09-24 16:42) 

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