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佐野元春のザ・ソングライターズ ゲスト・さだまさし [music]

佐野元春のザ・ソングライターズ 
小田和正に続いて二人目のゲストはさだまさし(7/18,25)

さださんのワンマンショーみたいだった^^
学生の質問を受けとめる度量の大きさと優しさは
大人の貫禄です。
若い人に丁寧に接していてとても好感が持てました。
学生たちと一緒に曲作りをする「WORKSHOP」
学生が言いたいことの核をさださんは瞬時に察する
しかし「言いたいことは~ですね」と
結論を先回りして言ってしまうことはない。
的確な質問で足りない言葉を引きだし
周りにいる人たちにも伝わるように本人に補足させる。
察しのいい人にわかって貰えるだけでは不十分だから。

さださんは優秀な先生になれますね^^
コミュニケーション能力の高さは素晴らしいです。

「ワークショップのところで
さださんがどうやって結論づけるか
隣ではらはらしながら見てました」
終了後に佐野元春がこう言ってましたが
私も同じ気持ちだった。着地点が想像できない。
さださんのお手並みは見事でした。


「曲というのは詩というのはどういう瞬間に
どのように立ち上がってくるのか」
スリリングなやりとりの果てのその瞬間を
堪能させていただきました。
感動しました。
あの場にいた人たちは貴重な経験をしましたね。

「匂い」「音」「色」
出だしの歌詞が決まり曲をつくるとき
イントネーションが不自然にならないようにする
「こういうとこって大事だよね」とさださんが言うと
「とても大事です」と即答する佐野元春

ワークショップの間、ほとんど口をはさまず
ハラハラしながら成り行きを見守っている佐野元春
心配そうな、同時にわくわくしているような顔を見て
やっぱりこの人大好き、と思ってしまったのでした^^

最後に佐野元春からさだまさしへの質問
【ソングライティングとは何か?】

佐野元春にとってのソングライティングとは…
「自分を知る作業」
「自分が過去どこに立っていて今どこに立ち
これからどこに向かおうかというのを知る作業」
「無意識のうちに詩を書きそれがレコーディングされて
スピーカーから流れてくる」
(それを聞くと)
「あっ、自分はこんなことを考えていたのか
こんな感じ方を持っていたのかということを
自分の詩、曲から教えてもらう」

では、さだまさしにとってのソングライティングとは…
「佐野くんの言葉は僕の心にピタッと落ちた言葉だった」
もうひとつ付け加えるならば
「自分を耕す」
「自分の心に釣り糸をたれるような作業です歌作りというのは」
「自分を発見すること。えっ、オレのなかにこんなものがあった
それは楽しくもあり恐怖でもあり」

以上は7/25放送の後半部分

前半では佐野さんが最も好きだという「檸檬」の
ポエトリーリーディングがありました。

「檸檬」は私も大好きです。
不安定な緊張感が漂うみずみずしい曲。

「捨て去る時にはこうしてできるだけ
遠くに投げ上げるものよ」

「消え去る時にはこうしてあっけなく
静かに堕ちてゆくものよ」

この歌詞はメロディーがついた方が突き刺さってくる。
さださんの声で表現すると陰影が濃くなります。

「檸檬」を聞いたときには
まだ御茶ノ水に行ったことがなかった。
初めて聖橋の上に立ったとき、
電車が走ってくるのが見えて
ああ歌詞のとおりだわと感動しました。

さだまさしは素晴らしい詩人だと思っていた。
しかし「愛は死にますか」という歌詞で
一気に心が離れました。
この番組で反戦歌として紹介された「あと1マイル」
「誰があなたに射てと命じたのか
そんな風にお前を育てていない」
こういう歌詞は苦手です。

情感あふれる彩り豊かな歌詞は
直接的な言葉を連ねるよりさらに多くのことを
聞き手にイメージさせていた。
でもいつからか技巧が鼻につくようになり
ストレートな言葉に違和感を感じるようになってしまった。
あんなに好きだったのに・・・

「フレディもしくは三教街 -ロシア租界にて-」
さださんの反戦歌ならばこちらのほうが
はるかに優れていると思います。
(この曲について書いた過去記事はこちら


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おきざりスゥ。

>さださんのワンマンショーみたいだった^^
>さださんは優秀な先生になれますね^^

ハイさすが噺歌集をリリースしただけのことはあります飛行亭つい楽師匠の面目躍如たる話っ振り。この番組みた関係者から彼も講義を依頼されるのではないかと思いましたネ。

受講生が立教の学生に限定されてないようですが一体どのように選抜されているのかしら?

はたち前後の学生にとって佐野元春さだまさし小田和正は皆オンタイムの作家ではありません。たぶん親がファンくらいの年代。まさに小田サンが“生まれくるこどもたち”と歌った、そのこどもたち。

中には古臭いソングライターを冷やかす気分で受講している学生が混じっていて何の不思議もないでしょう。

その学生に真摯に向き合い浮き沈みの激しい世界で長く生きてきたからこその説得力のある言葉を投げかける彼らは素敵です。
受講後に親のCD引っ張り出して聴く学生が何人いるかナ?と想像したりします^^

さだサンが長崎生まれであることを意識している意味があると思っていると回答していたように憶えているのですが…その話題は広げませんでしたネ(編集カットかもしれませんが)
miyucoサンの挙げられた二百三高地のテーマ曲と祈りの長崎生まれであることの関係性について聞けたら興味深かったのですが残念です。
by おきざりスゥ。 (2009-07-29 00:15) 

さだスゲェ

さだは相変わらず研ぎ澄まされてるなぁ。

日本で反戦歌をストレートに歌えるのは
さだまさしと清志郎だけと思っていたが、
清志郎は逝ってしまった・・・。
もっと本物のロックを歌う奴が出てきてほしい。
by さだスゲェ (2009-07-29 02:30) 

KO

お久しぶりでございます。
その当時、私も「私花集」までは追っかけた一人でございます。

by KO (2009-07-29 06:51) 

miyuco

>スゥ。さん
あの場にいたのは、まさにうちの息子たちと
同年齢の学生さんたちでした。
で、息子たちの認識としては小田さんはクリスマスの約束でのカバーやコラボがニコ動で人気だったので知ってるみたい、さださんはCMでチラッと見たことがある程度だと思う。
佐野さんは立教大学の客員講師として
学生に接していたので学生に対しての
信頼感があるのではないでしょうか。
若い連中は結構真面目だったりしますから^^

長崎出身であることがさださんのソングライティングに大きな影響を与えているという話はこの時間内では中途半端になってしまうから広げなかったのかもしれないですね。

さださんみたいな先生がいたら生徒は幸せだなと思いながら見ていました^^
nice!とコメントありがとうございます♪
by miyuco (2009-07-29 18:35) 

miyuco

>さだスゲェさん
「ポピュラー音楽のソングライター=現代の詩人」
この言葉でまっさきに思い浮かべるのは
清志郎です。
でももういないのですよね…
by miyuco (2009-07-29 18:38) 

miyuco

KOさん、こちらこそご無沙汰しております。
私も「私花集」までですわ^^
味戸ケイコさんのファンだったので
ジャケットも好きでした。
nice!とコメントありがとうございます♪

by miyuco (2009-07-29 18:47) 

春分

聖橋に最初に立った時の様子は、私も同じでした。
まあ、いろんなものがうつろうわけで、人の気持ち
も変わるから、「雨宿り」や「関白宣言」が今では
とても聞いてられなくても当然ということかなと。
by 春分 (2009-08-09 22:17) 

miyuco

>春分さん
聖橋の上に初めて立ち
さださんの「檸檬」を再確認した人、
きっと多かったでしょうね^^

by miyuco (2009-08-11 00:16) 

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