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私の中のあなた [外国映画]

11歳の少女アナは、遺伝子操作によってこの世に生まれた。
白血病の姉に臓器を提供するドナーの役割を求められて。
アナはこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきた。
「もうケイトのために手術を受けるのは嫌。
私の体は、自分で守りたい」
アナは突然、両親を相手に訴訟を起こす。
しかし、その決断にはある隠された理由があった…

泣かせようとする作りではありません。
でもこれはもうどうしようもない
涙をとめるのはムリです。

白血病の姉ケイトの状態は非常に悪く
もはや打つ手はほとんどない。
しかし母は決してあきらめない。
腎臓移植に一縷の望みを託し戦い続ける。
ケイト本人も家族もそれを望んでいると信じて疑わない。
しかし妹のアナは訴訟を起こす。
母には驚天動地のできごとです。
なぜ?

映画は家族一人一人の気持ちに寄り添っていきます。
時系列が入り乱れパッチワークのように
さまざまなエピソードが並べられる。
そこから最初に浮かび上がるのは孤独、悲しみという
負の感情。
しかし徐々にそれだけではない温かさが伝わってきます。

病を抱えながらもケイトは生きていた。
きらめく生を感じていた。
同じ病気のテイラーと出会い恋に落ちる。
初めてのキスは抗ガン剤の味…

テイラーとパーティに出かけるために
ドレスを選びにでかける。
でも治療で髪が抜け落ちている姿では
似合うドレスなんか見つからないとケイトは嘆く。
すると、ケイトの後ろにウイッグが飾られている
ショーウインドウが。
「はっ、これがあったわ。何でこれに気づかなかったの」
と言いたげな母サラとその妹そしてアナの3人の女性陣の
表情がすてきでした^^
ウイッグをつけてきれいなドレスに身を包んだケイトを
おおはしゃぎでカメラに収める女たち。
その気持ちわかるわ。
そしてそんな娘を眩しそうに見つめる父の
何ともいえない表情が印象に残ります。

ケイトを守るためにならなりふり構わず
やりすぎではないのと反感を感じさせる母・サラ。
でも、娘の命をながらえさせるためだけに
盲目的に行動するならば
テイラーとつきあおうとするケイトを阻止したと思う。
ケイトの意思を尊重し見守る母の姿勢から
娘への深い愛情を感じます。強い人です。

病気の姉を中心に全てが回っている家族の中で
孤独を深めていく弟ジェシー。
姉のために身体的犠牲を強いられている妹アナ。
しかしそれでも兄妹は姉のケイトを愛し家族を愛している。
切ないです。
それを見ている聡明なケイトの心情を考えると
つらいです。

I dont mind my disease killing me,
but its killing my family too.

 

 

「わたしが死ぬのはかまわない。
でも私の病気のせいで家族まで壊れてしまう」

一番の弱者であり支えられている立場のケイトが
これからも生き続ける周りの人々を救おうとする。
家族を思うせつなる気持ちが
映画全体をつつみこむようでした。

「私には素晴らしい姉がいた」
「いつかまた会える」

ラスト、アナのモノローグが胸に響きます。
姉の意思を実現するあなたの勇気も素晴らしかったよ。

ケイトを演じるソフィア・ヴァジリーヴァ
死を受け入れた静かな眼差しが強く心に残ります。
キャメロン・ディアスの明るさは
この映画に不可欠でした。
アナのアビゲイル・ブレスリン
娘を亡くした判事役のジョーン・キューザック
弁護士を演じたアレック・ボールドウィン
配役がとてもよかったです。

スキンヘッドのテイラー(トーマス・デッカー)が
素敵でした!
ケイトはこんなにすてきな人に出会えてよかったねと
心から祝福できるようなナイスガイでした。

原題「My Sister's Keeper 」

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miyuco

かまやんさん、nice!ありがとうございます。
by miyuco (2009-11-06 21:10) 

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