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『ベル デアボリカ』 坂田靖子 [コミック]

bel diabolica
美しき魔物

「魔法使い」は確かに存在していた
深い谷の奥や暗い森
人の気配の届かない場所に
住み処を構え
不用意に近付く者には
「死」が待っていた
彼らは自分以外の誰ともまじわる事なく
孤独を好み 誰にも姿を見せなかった
禁忌の存在であるかれらは 
「魔物」と呼ばれていた
     (『ベル デアボリカ』プロローグ)

坂田靖子さんの剣と魔法の世界
楽しませていただきました!

自由で気ままでわがままな魔法使い・ヴァルカナル
堅物で一本気な若き王・ツヴァス
二人が出会ったことから物語は始まる。


守りの要所である東の国境の谷に物見を立てなければ
攻め込まれれてしまう。
しかしそこには300年も前から魔法使いが棲んでいた。
ツヴァスは意を決して魔法使いを捕え
魔力を打ち消す監獄塔に閉じ込めることに成功する。
捕えてみれば“魔物”は若くかよわい風情の男であり
塔のなかで日に日に弱っていく。
ツヴァスは相手が魔物であっても見殺しにはできない。
危険だとわかっていても救いの手を差し出さずにはいられない。

資源を持たない貧しい国は苦境に陥っていく。
「私を利用しなさい」と魔法使いは言う。

「さあ、あなたは私の気まぐれを利用なさい。
それが魔法使いを手に入れたあなたのなすべき事です」

陰謀、駆け引き、ご機嫌取りなどが苦手で
理にかなわないことを厭うツヴァスを
ヴァルナカルは気に入っている。
しかしツヴァスはどうしてなのかさっぱりわからない。

“ボクが認めたキミだからキミは自信を持っていいんだよ”
という少女漫画の王道とこんなところで出会えるとは。
(ちょっと違うかな?)

「私がここにいるのは
私を留めておけない事を
あなたが知っているからです。」

尊敬に値する相手としてツヴァスを選び
同盟を求める一族があらわれる。
信義を重んじる一族にとってツヴァスは
信頼できる相手なのだ。
魔法使いの言っていたツヴァスの武器がなにか
やっと理解できたわけです。

「誠実」から一番遠いところで暮らしていたから
ヴァルカナルにはツヴァスの“武器”が
よくわかったのかもしれない。

美しき魔物・ヴァルナカル
竜を呼ぶ力を持つ大魔法使いだけど
ちょくちょくかわいいのであった^^
ツヴァスの執務室の床で無防備に寝込んでしまったり
子どもたちにつきまとわれてる姿は絶品でした。

これから物語の行方はどうなるのか
続きが楽しみです。

ベル デアボリカ 1 (ASAHIコミックス) (あさひコミックス)

ベル デアボリカ 1 (ASAHIコミックス) (あさひコミックス)

  • 作者: 坂田 靖子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/06/04
  • メディア: コミック

ベル デアボリカ2 (あさひコミックス)

ベル デアボリカ2 (あさひコミックス)

  • 作者: 坂田靖子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/03/04
  • メディア: コミック






 


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