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萩尾望都先生、紫綬褒章を受賞  [コミック]

萩尾先生、おめでとうございます!

「好きなものを描けて幸せ」=漫画家の萩尾望都さん-紫綬褒章
今日の少女漫画の礎を築いた一人、
現役漫画家として走り続ける萩尾望都さん(62)は
「内定の連絡を受けた時は本当にびっくり」と話す。
3月に亡くなった父には四十九日の仏前で報告した。
20代でヒット作「ポーの一族」などファンタジーやSF漫画を描く。
両親は反対していたが、「私が絶対譲らないので諦めました」。
転機は30代。読者と年齢が開き、仕事に難しさも。
大人向けの漫画誌ができて
「幸運にも好きなものを描き続けられた」と振り返る。
(時事ドットコム 2012/04/28-06:59)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012042800069

『従来の少女漫画の枠を超えた作品を次々と発表し、
演劇や映画の世界にも影響を与えた』

過去にマンガ家では赤塚不二夫、西岸良平、ちばてつや、
松本零士、水木しげる、長谷川町子らが受章してきたが、
少女マンガ家で紫綬褒章を受章するのは萩尾が初。
(コミックナタリー)
http://natalie.mu/comic/news/68621

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「今、振り返ってみて感じます。
女性による女性のための漫画は、
私たちから始まったのか、と」

  (朝日新聞インタビューより抜粋)

「アニメやマンガは日本の誇るべき文化」
などと言われるようになるとは
私が萩尾作品を読んでいた1970年代には
考えられないことでした。
そんな時代に道を切り拓いてきた萩尾さんをはじめ
クオリティの高いマンガを描いてきた作家さんたち
編集者の方々が評価されたのだと思います。

そして昭和ひとけた生まれの親や大人たちの
冷たい視線を浴びながらも
少女マンガを心から愛し、読み続けた私たちも
いまの文化の礎になっているのだと
誇らしい気持ちになることを
許していただきたいと思います。

[萩尾望都さん・紫綬褒章インタビュー全文掲載]
NHKかぶんブログ
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/800/119069.html

お母さまとの確執はやわらいだのですね。
よかったです。

樹村みのりさんの名前が出てちょっと驚きました。
「40-0(フォーティ・ラブ)」を萩尾さんが絶賛していたことは
記憶にありましたけれど。

カット割りが絶妙だとものすごく深いところまで
突き刺さっていくような揺さぶり方をすることができると
おっしゃっています。
萩尾さんにはもちろん揺さぶられましたが
大島弓子さんのコマ割りもすごかった。
感情をつかみとられるようでした。

「マンガのあなた SFのわたし」
萩尾望都 対談集 1970年代編

この本の羽海野チカさんとの対談を
パラパラと本屋で読んだのですが
コマ割りなどの技術的なことをお二人が話していて
とてもおもしろかった。
今度、きちんと読んでみたいなと思いました。

でも、まずは「なのはな」を読まなくては。

マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編

マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編

  • 作者: 萩尾 望都
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2012/02/21
  • メディア: 単行本


<以下、インタビューから抜粋>



 

迷いもいいんだ、迷ってもいいんだ、
いろんな事を考えてもいいんだということを、
ヘッセの小説から教えられたと思います。

Q)少女漫画でもそういうことをテーマにしたいと?

もっと人間性というものは細やかなもので、
その細やかなものを描いてもいいんじゃないか
と思って描きました。

Q)そういうことを少女漫画で表現するということについて、
萩尾さんがデビューされた当時、
周囲の受け止め方はどうだったんでしょう?

実は私は手塚治虫さんや白土三平さんや
ちばてつやさんの作品には、如実にそれが
表れているんじゃないかなと思っていたんです。
少女漫画では、樹村みのりさんとか山岸凉子さんとかは
心のひだみたいなものをずっと追いかけていらしたから、
描いてもいいんじゃないかと思っていました。
ただ当時は少数派は少数派だったとは思いますが。

Q)漫画というジャンルの魅力はなんでしょう?

絵と言葉です。
ストーリーがあってストーリーを絵で表現するんですけど、
その表現のためにカット割りをしますよね。
カット割りが絶妙な感じで展開しますと、
読み手の気持ちを本当にとことん揺さぶることができるんです。
いい映画とか、いい音楽を聴いて感動するような。
ものすごく深いところまで突き刺さっていくような
揺さぶり方をすることができます。
自分も揺さぶられましたし、おなじ揺さぶりを描いて、
誰かに返したいなという感じがします。
表現のジャンルとして考えた時、漫画はどちらかというと
音楽とか映画の方に近いんじゃないかなと思います。


タグ:萩尾望都
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コメント 2

sknys

miyucoさん、こんばんは。
久しぶりに書店(コミック・コーナ)に行ったら、
『萩尾望都作品集 なのはな』(小学館 2012)が平積みになっていた。
どうしてこの装幀(ハードカヴァ?)、この値段(高い!)なのかとか疑問に思いながら、
『バルバラ異界』(小学館 2011)の文庫本(全3巻)を買って来ました^^;

『バルバラ異界 3』の巻末エッセイ(大森望)に、モーさまの発言が引用されている。
「これはもう、私の考えた中では過去最高の、駄作になるに違いない。まあいいや、年なんだから許してもらおうと開き直った(笑)」
by sknys (2012-05-02 23:23) 

miyuco

sknysさん、こんばんは。
コメントありがとうございます^^
地方の書店では「なのはな」が
見当たらなかった・・・
都会の本屋さんとはえらい違いですわ。

「バルバラ異界」
あの世界観には難儀しました。
十分に咀嚼できなかった気がします。
私の読み手としての資質が
作品に追い付かなかったことが残念です。
by miyuco (2012-05-05 18:09) 

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