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脚本家・渡辺あや [TV]

大好きな映画「ジョゼと虎と魚たち」
「メゾン・ド・ヒミコ」「天然コケッコー」
脚本は渡辺あやです。

彼女が書いたNHK朝ドラ「カーネーション」
途中から見てました。
(毎日というわけじゃなかったけれど)

渡辺あやのインタビュー(4/4付朝日新聞朝刊)を
読んでいてすとんと心に落ちた部分がありました。

「カーネーションでやろうとしたのは<溶かす>ということ」

「大人になるにつれ、心の中に
何重にも薄い殻が重なって、
本当の自分の心が分からなくなる。
物語ならば、普段だったら手が届かない殻の奥にある、
柔らかいところを温めて溶かしてあげられる。
それがじゅわっと殻の外に出てくると、
心が震えて解放されたり、涙が出たり、ということが起こる。
それは、人にとってすごくいいことじゃないか。
感覚的にそう思っています。」


映画を観たり、本やマンガを読んだりしたときに
心の奥底に眠っていた自分の気持ちに
はじめて気づくということがあります。
それはこういうことだったのかもしれない。

futaba.gif

印象に残った場面があります。

「世の中ちゅうのはな、皆があんたみたいに強いわけちゃうんや。
あんたみたいに勝ってばっかしおるんちゃうんや。
みんなもっと弱いんや。」
「あんたの図太さは毒や!」

主人公の糸子にぶつけられる言葉
鬼気迫る形相の玉枝(濱田マリ)の怒り、悲しみが
あふれるように画面から伝わってきました。

そしてこのセリフは私が「朝ドラ」を苦手とする理由でもあります。
あまりにも前向きで明るくて疲れる・・・
みんないい人すぎるしね。
「カーネーション」の苦いところが好きでした。

「途中から物語自体が一匹の竜のように動き始めて、
誰にも止められないと感じました。」
インタビューでこんな風に語っていました。
その大きなうねりのようなものは
確かに画面のこちらがわに届いていたと思います。

大島弓子さんの「つるばらつるばら」を映画化するために
渡辺あやが書いた脚本は完成しているらしいとのこと。
映画、見てみたいです!


タグ:渡辺あや
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コメント 2

びっけ

えっ! 「つるばら つるばら」映画化ですか!
情報仕入れに出遅れましたわ。(^^;
大島さんの作品の映画化、数多くあれど・・・。
今作は、期待したいです。
★ 「カーネーション」は見逃していたのだけれど、この連休に放送される総集編を録画しました(してます)。
後で、ゆっくり見てみようと思います。
by びっけ (2012-05-04 09:09) 

miyuco

びっけさん、nice!とコメントありがとうございます!
大島弓子さんのファンであり
「グーグー」を撮った犬童一心監督が
「つるばらつるばら」を映画化するために
渡辺あやに脚本を依頼したのですが
予算がかかりすぎるため断念と聞いています。
(未来の世界まで時間が飛ぶから)
しかしそのテイストを若干含んでできたのが
「メゾン・ド・ヒミコ」という映画だったらしいです。
映画、実現するといいのですが・・・

「カーネーション」の総集編は
ものすごく、はしょってましたね^^
by miyuco (2012-05-05 18:35) 

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