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『海街diary5 群青』 吉田秋生 [コミック]

発売を楽しみにしている大好きな『海街diary』
今回もああなんてうまいんだろうと思いながら
じっくりと噛みしめながら読ませていただきました。

「彼岸会の客」
すずの叔母(母の妹)が訪ねてくる。
祖母が残したすず名義のお金を直接渡したいという用件。
亡き母から聞いているのは
「むこうの家とは縁がないから」という言葉のみ。
初めて会う母の身内。

すずの母の葬儀にも顔を出さなかった人たち。
それなのに、いきなり連絡してきてお金の話なんて
いろいろと考えてしまうわけで。
すずが傷つけられるのではないかと
心配する姉たちは臨戦態勢をととのえる。

最初にちゃんとあいさつだけして
いやだったらあとはボーッとしてていいから。
ややこしいことは大人にまかせておけばいーの。

「あたし ボーッとしてていいんだ」

ボーッとしてていいんだというすずのセリフに
グッときてしまった。
守ってくれる人が誰もいないなかで
父の闘病をたったひとりで引き受けていたすずは
子どもでいることを許されなかった。
まだ中学生なのに。
今はもう「大人」にまかせていいんだと
すずは、あたらめて心が軽くなったのではないでしょうか。

前作『海街diary 帰れないふたり』 
すずは「山猫亭」の看板メニューを通して
父と母が過ごした鎌倉での生活を感じとる。
「しらすトースト」「ジンジャーミルクティ」

「父が棄て 母が父を奪った 幸田家の三姉妹
恨まれて当然のはずだった」

しかし姉たちはいっしょに暮さないかと言ってくれた。
もう過ぎたことだからと思ってくれている。
すずもそれはわかっている。

「それでも
父と母の記憶を口に出すのはうしろめたかった」
「とくに母の思い出は
どうしても話すことができなかった」

母の妹が語る生前の母の様子。
一人の女性としてどんなふうに生きたのか、
すずがそれを知ることができて本当によかった。

「すずという宝物を授かったから
私はもう何もいらない」

 * * *

4巻での「ヒマラヤの鶴」
裕也が学校を休み家にも帰ってない。
心配する家族、友人たち。
義足を作り直さなくてはならなくなり
慣れるまでまた一からやり直し。
重い気持ちを抱えた裕也は
健康なみんなのいる場所に行きたくない。

「君だって目の見えない人や
腕をなくした人の気持ちはわからないだろ?」

おだやかにアフロ店長が言います。
エベレスト登頂に失敗して足の指をなくしていた店長。
そのときの体験談が裕也の心を動かします。

「ちょっと煮つまった。でも復活した。以上。」

周りにいる大人たちがさりげなく手を差し伸べる。
それをまっすぐに受けとめ、困難を乗り越えようとする
裕也の力強いのびやかな心がまぶしいです。

今回の5巻での裕也もかっこいい。
裕也と風太は相手をきちんと認め合っていて
それがお互いを成長させているのがわかります。

「海猫食堂」の二ノ宮幸子さん。
理不尽な仕打ちです。

家族に会うのが気が重いと言う緩和ケアの患者さん。
血のつながりとか家族とか、一筋縄ではいきません。

叱られてばかりのナース「アライさん」
小さなワンカットだけどやっとお姿が見られました。
実は人の心の機敏を感じることができる
患者さんにとっては救いになるタイプのナースなのかな。

佳乃と上司の課長さん。
幸とヤス。
すずと風太。
みんないい感じですね。

「神様は気まぐれで時々ひどい意地悪をするので
振り回されてエラい目に遭うこともあります。」
「でも 晴れた日は空が青い」
「どんな気持ちの時もそれはかわらない」
「それだけは神様に感謝したいと思います」

海街diary(うみまちダイアリー)5 群青 (flowers コミックス)

海街diary(うみまちダイアリー)5 群青 (flowers コミックス)

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2012/12/10
  • メディア: コミック


海街diary 4 帰れない ふたり(flowers コミックス)

海街diary 4 帰れない ふたり(flowers コミックス)

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/08/10
  • メディア: コミック

 「4」に出てきた「鳩三郎」
息子の部屋で発見。

  • 2012122117450000.jpg




タグ:吉田秋生
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miyuco

しーちゃんさん、nice!ありがとうございます♪
by miyuco (2012-12-29 21:00) 

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