『残り全部バケーション』 伊坂幸太郎 [読書]
「残り全部バケーション」
ああなんてお気楽で魅力的な言葉なんだろう。
短編を寄せ集めてラスト一本だけが新作。
そしてその最後の話がすべてをかっさらっていく。
「毒島」がやってくれます。
「溝口」もいい意味で裏切ってくれます。
読み終えてから最初の一編を読みかえすと
ふふふっ、そうだったのか、
ここで甘いものがでてきてたんだと
思わずニヤリとしてしまう。
「バカンスのことを考えた」という主人公の独白。
ゴダールの「小さな兵隊」を観た小学生の頃から
「バカンス」は心に引っかかってたんですね。
「嫌なことがあったら、バカンスのことを考えることにする」
『タオキン作戦』
劇的に子どもの状況をよくすることができるかどうかは
二の次で、やりたいからやったというような岡田のスタンス。
好きです。
「こうやって、レバーをドライブに入れておけば、
自然に前に進むから」
「子供作るより、友達作るほうがはるかに難しい」
岡田は解散が決まった家族と友達になれたのかな。
溝口とは友達になれそうだけど。
さて、最後のメールは焼き肉屋からだったのでしょうか?
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元々は五年間に書かれた別々の短編でしたね。
それらをひとつの大きな世界観でまとめ上げる手腕、さすがです。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
by 藍色 (2014-04-11 14:11)
藍色さん、いつもありがとうございます。
by miyuco (2014-04-13 22:18)