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『シャドウ・ストーカー』 ジェフリー・ディーヴァー [読書・海外]

おもしろかった!
「スリーピング・ドール」「ロードサイド・クロス」に続く
キャサリン・ダンスシリーズの最新作。

いかなる嘘も見破る能力をもつ尋問の天才、
キャサリン・ダンス捜査官は、休暇で訪れたフレズノで、
人気カントリー歌手ケイリー・タウンが
ストーカーに悩まされていることを知らされる。
単純なストーカー事件と思われたものの、
事態は連続殺人に発展。
ケイリーの歌詞をなぞるように誰かが殺される。

天使の声と美貌を兼ね備えたシンガーソングライター、
カントリーミュージック界の若き大スター、ケイリー・タウン。
思わずのぞきこみたくなる美しいブルーの瞳、
天まで届きそうな長い睫毛、ふっくらと豊かな唇。
トレードマークの一メートル二十センチの金色の髪
(十年と四か月、一度も切っていない)

テイラー・スイフトをイメージすればいいのかな。

ケイリーに異常なまでに執着する男。
メールや手紙を何百通も送り、数十のコンサートに来て、
ケイリーのクローズアップ写真を撮れるほど
前の席にいたようなのに、一度も、誰にも、
姿を目撃されていない男「エドウィン・シャープ」が
ついに姿を現した。
そしてさまざまなトラブルが起こりはじめる・・・

ディーヴァーの作品には
どんでん返しがあるとわかっているので
わざと不明瞭にしてある描写がないか、
不自然な行動がないのか、
疑いの目で読んでしまうわけで。
結果、ミスリードに気づいてしまったり、
逆に深読みしすぎて拍子抜けしたり。

作家とのバトルみたいな読み方は
本読みの楽しさから遠ざかっているような気がするけど。


『キネシクスとは相手の体に表れる動き(ボディランゲージ)を
観察して、心理状態や嘘をついているかどうかを判断するもの。
身ぶりや姿勢、言葉の選択、返事の要旨を観察して結果を導き出す。』

キャサリン・ダンスの武器・キネシスクが通じない相手。
「エドウィン・シャープは謎。
これまで見てきた容疑者たちとはレベルの違う謎だ。
読み解こうにもとっかかりさえつかめない。」p122

ケイリーを運命の女性だと心から信じていて
恋愛関係になりたいと願い、
ケイリーも同じ気持ちでいると信じこんでいる。
ストーカー規制法にひっかからないように
周到に言葉を選び行動するエドウィン・シャープは
本当に不気味です。
そんな相手を一瞬でも信じてはいけない。

キャサリンが間一髪で女性を救出する場面では
はらはらしました。助かってよかった。

若い女性と電話の声だけではなく
表情を見て会話して真実を導く、
キネシスクの力を見せつけてくれました。

キャサリンの恋愛事情はなかなか複雑ですわね。

***

リンカーン・ライムとアメリアが登場するとわくわくする。
ずいぶん遠出ができるようになったのね。

シャドウ・ストーカー

シャドウ・ストーカー

  • 作者: ジェフリー ディーヴァー
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/10/15
  • メディア: 単行本


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