「本と鍵の季節」 米澤穂信 [読書]
宝探しの物語。
皮肉屋で大人びた松倉詩門と
頼まれごとの多い堀川次郎
開かずの金庫、テスト問題の窃盗、
皮肉屋で大人びた松倉詩門と
頼まれごとの多い堀川次郎
開かずの金庫、テスト問題の窃盗、
亡くなった先輩が読んだ最後の本
ふたりは謎を解いていく
「その嘘の根底には
なにか真っ当なものがあると
信じている節がある」
松倉は堀川のことをこんな風にとらえています。
米澤穂信の作品に登場する斜に構えている人物は、
こんな風な考えを
自然に身にまとっているような気がします。
私が米澤作品を好きな理由はそこだと思っています。
どこか北村薫作品と相通じるような
ふたりは謎を解いていく
「その嘘の根底には
なにか真っ当なものがあると
信じている節がある」
松倉は堀川のことをこんな風にとらえています。
米澤穂信の作品に登場する斜に構えている人物は、
こんな風な考えを
自然に身にまとっているような気がします。
私が米澤作品を好きな理由はそこだと思っています。
どこか北村薫作品と相通じるような
「松倉詩門は、ふだんは冷笑家然としている。
世の中を斜めに見ているというのではないけれど、
どこか、人の営みは誇り高くあり得るということを
信じていないようなところがある。」
世の中を斜めに見ているというのではないけれど、
どこか、人の営みは誇り高くあり得るということを
信じていないようなところがある。」
「昔話を聞かせておくれよ」
松倉の宝探しを通して彼の内面を垣間見ることができます。
私も松倉にはただの図書委員でいて欲しいです。
堀川が望むように。
「僕は友を待っていた。」
友と言い切る堀川にグッときました。
詩門礼門兄弟の名前からの導きはお見事。
タグ:米澤穂信