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ドラマ『不適切にもほどがある!』最終回 [TV]

「渚のはいから人魚」で泣かされるとは思わなかった

幼いときに母を亡くした渚の
少ししかない母との思い出がオーバーラップする
「ずっきんどっきん」

仲里依紗がうまいのは
NHK大奥(よしながふみ原作)の演技で
わかっていたけれど
「渚」と名前を呼ばれてやさしい声をきいて
表情がほぐれて涙があふれるシーンに
見ているこちらまで胸がいっぱいになりました

そのあとに時を超えた「ずっきんどっきん」
10回にわたりエピソードが張り巡らされた後での
この親子の場面
連ドラの醍醐味が沁みわたります
河合優実の包容力にあふれた表情もすばらしかった

たった二分間のやりとりなのに
こんなに感情をゆさぶられるなんて
クドカンにまたやられました

最終回で本筋とは離れた場面ではありますが
好きなセリフがあります
不登校のクラスメイトと話すシーン

「行けよ 学校」
「学校なんてさ
自分と気が合わないやつがこの世には存在するってことを
勉強する場所だけどさ」
「3年かけて
自分以外は頭おかしいってことを確認する場所だけどさ」
「その中で一人か二人友達が見つかれば
他は 死ぬまで会わなくていいやつらだから」
「オレは 左高君に会えてよかったし
それは学校のおかげだし」
「気が合うやつとはつながれて
合わないやつとは関わらなくて済む」

学校が苦手だったわたしは
学校での生活がはてしなく続くような気がして
ユウウツだった
「自分と気が合うヤツ」は見つからなかったけれど
「一部分だけ」気が合うヤツは存在するってわかった
だからクドカンの書くこのセリフにとても共感します
イヤだったけど無駄ではなかったと今は思ってます

それにしても成田くん、やせすぎじゃない?


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ちなみにわたしはあの時代には戻りたくない。
ひとりでいることに寛容な今の時代のほうが
居心地良いです
でも肉食系男子が少なくなった現代に
わたしが20代だったら結婚してないだろうな。
それもまたおもしろかったような気がするけど

タグ:クドカン

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『八月の御所グラウンド』 万城目学 [読書]

万城目学の直木賞受賞作は
にぎやかに話がふくらむおなじみの作風ではないです。
しかし「不思議」と共存する万城目ワールドは健在
わたしは大好きです。

京都を舞台にした若者たちの物語

二編の作品が収められています

『十二月の都大路上下ル』

京都の都大路を走る女子全国高校駅伝
ピンチランナーとして挑む、
絶望的に方向音痴な女子高校生
一年生のサカトゥー(坂東)がかわいい

突如として抜擢された一年生
選ばれなかった者との関係性が
さざなみのように揺らぐ

「また来年、ここにくる。
サカトゥーが走って、あの子を連れてくるの。」

迷いを断ち切る荒垣さんがかっこいいです。

『八月の御所グラウンド』

タイトルの「八月」には意味があったんですね。
お盆前で帰省する人が多く人数集めが難しいはずなのに
教授が「何とかなるさ」と笑って取り合わないのは
三十年以上続く「たまひで杯」の
歴史を踏まえてのことだったわけです。

「かっこええなあ、ヤンキース」

受け取ったキャップのエンブレムを
しげしげとのぞきこみ、つぶやく“えーちゃん”

読み終わった後、このつぶやきが胸に残ります。

映画『Field of Dreams』の中では
「それを作れば彼が来る」
『八月の御所グラウンド』では
八月に御所グラウンドでたまひで杯を開催すれば
彼らが来る
しがらみも何もなく純粋に野球を楽しむことができて
本当によかった

もしも明日、三人が御所Gに現れたなら__。
シャオさんを誘って、ヒットの打ち方を教えてもらおう。
それから、どうでもいい話をたくさんしよう。


謎の草野球大会
借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)で
たまひで杯に参加する羽目になった大学生。
京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは--
死んだはずの名投手とのプレーボール
戦争に断ち切られた青春
京都が生んだ、やさしい奇跡 

 


生きて帰ってきても何度でも戦地に送られる
若い人は戦場で死ぬことしか許されないような
そんな時代のむごさに思いがけず触れることになる

「あなたには、火がないから」
という理由でふられた朽木(本作の主人公)
八月の御所グラウンドは朽木の心に変化をもたらしたようです

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八月の御所グラウンド

八月の御所グラウンド

  • 作者: 万城目 学
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/08/03
  • メディア: ハードカバー



タグ:万城目学

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QUEEN ROCK MONTREAL [洋楽]

本日3月1日はQUEEN結成の日
ジョンの加入決定でメンバー4人が揃ってから53年
(結成が1971年 アルバムデビューは1974年)

「QUEEN ROCK MONTREAL」見てきました。
上映期間が延びたので見ることができました。
この曲なんだっけ?と思っても
必ずどこかに聞き覚えのあるフレーズが出てくる
1981年までの曲ならばたぶん全曲聞いたことがあるはず

オープニングの爆速「We Will Rock You」で
気分が上がります
観客を置き去りにするfastバージョン大好き
映画だとロジャーの声をより堪能出来てうれしい
「Under Pressure」のロジャー好きです
お久しぶりのジョン・ディーコン!
そうよそうなのよ、ジョン・ディーコンはこうなのよ!
ダサい服着て控えめなのに
その仕事ぶりで目立ってしまう人なのよ
などと心の中でいろいろ荒ぶりながら鑑賞しました

「Save Me」
素晴らしかった
フレディの声は完璧にコントロールされていて
無限の音色できらきらしていた
この曲のピアノとギターで忙しいブライアンが好きです

サポートを加えない4人だけの演奏でこのクオリティ
強い信頼関係に結ばれているのがよくわかります
本当に仲がいいですね

映画館でライブを見ることができてよかった
楽しかった



わたしが
QUEENをはっきりと認識したのは1974年
「Killer Queen」がチャートに入ったからだと思う
最初に好きになった曲は「
Now I'm Here」
中学生になりラジオから流れてくる洋楽を
浴びるように聞いていた時期でした。
帰宅すると必ず見ていた「ぎんざNOW!」の洋楽コーナーで
不気味な映像だけれどおそろしく魅力的なメロディーの
「ボヘミアンラプソディー」のミュージックビデオが
くりかえし流れていました。

特別に熱狂的なファンというわけではなかった
ふつうに好きって感じ
アルバムを買った記憶がないので
ラジオで聞いていただけなのかもしれない
しかし10代後半に浴びるように聞いていた音楽は
心と体に染みついてしまっていたようです


映画「ボヘミアンラプソディー」を見ていても
フレディを演じたラミ・マレックの声に
わたしの中にしみ込んでいるフレディの声が
かぶさるように聞こえてしまって映画を楽しめなかった。
アダム・ランバートは素晴らしい。
でも…


 ということで「QUEEN ROCK MONTREAL」見にいきました
大満足でした

 


アルバム『ザ・ゲーム』ワールド・ツアーの 最後を飾った
モントリオールでのライヴ
サポートを加えないメンバー4人だけの最後のツアー
フレディ・マーキュリー35歳
フレディの命日のちょうど10年前にあたる 1981年11月24日に行なわれたこともあり、
ファンの間では“遺作コンサート"として 高い注目度を集め続けているもの。

 


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