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世界の中心で、愛をさけぶ [日本映画]

TVで放送されたのを録画して観ました。どんな感じかなと思って。
サクとアキのパートが大部分を占めているんですね。
2人の幸福なエピソードの描写が続きます。私にはこの部分がとっても長く感じた。
こんなに長く時間をかける必要があるのかな、
ピリッと印象的に語ることは出来ないのかな。
と、思っていたら、原作もそんなかんじでした。
「世界の中心で、愛をさけぶ」について書くのはいまさら感がありますが、
書いてみます。

原作もななめ読みしてみた。きちんと読むことはできませんでした。
村上春樹と森絵都の作品のあとに読むこと自体がお気の毒なのですが、
つらつらと書きつづっている文章を読むのはムリです。
先を読ませる力を感じることができません。

映画の初めのほうのシーン。
柴咲コウ演じる律子が街の雑踏の中でウォークマンにカセットを入れてテープを聞く。
テープからの声を聞いた瞬間、感情が動き、涙がこぼれる。
ワンカットで撮影された柴咲コウのアップがとても美しかった。
長澤ますみのために作られた映画かと思うくらい彼女は輝いていたけれど、
柴咲コウもとても印象的で、負けていなかったと私は思う。

映画>原作
原作から持ってきたのは、愛していた彼女を白血病で亡くすという
シチュエーションだけではないのかと思ってしまう。
律子という存在、1986年という時代背景、声を残すカセットテープ、
映画ではいろいろと仕掛けてきます。
「あなたはあなたの今を生きて」という言葉を最後に持ってきます。

あまり泣けなかったな。
同級生が白血病になったというウソの投稿→アキが白血病になる
という設定が何だかなあと思っていたら、ここは原作通りだった・・・
空港で「たすけてください」と叫ぶシーンは以前にも見たことがあって、
なんか違和感があったのですが、
これは周りにいる大人にだけ言っている言葉ではないんですね。納得。

長澤ますみにとっては唯一無二の映画になることでしょう。
それほどに輝いていた。
森山未來もよかった。
私が一番好きなのはバイクに2人乗りで海に行き、そこで会話するシーン。

「好きな映画は、小さな恋のメロディ」 アキの言葉。
病気の部分を除いて考えれば、小さな恋のメロディみたいな映画でした。

なぜか爆発的に売れてしまった小説を、
こういったかたちで原作よりも魅力的な映画にしたスタッフに敬意を表します。
リスクは大きかったと思います。

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/12/23
  • メディア: DVD


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みわぽん

実は「ノルウェイの森」の販売部数を越えたという、
ただそれだけの理由で原作を読みました(笑)。
文章や構成力が今ひとつだったような記憶があります。
ありがちなストーリーでも、巧く読ませることはできると思うのですが・・・。
でも、この記事を読んで映画の方は観たくなってしまいました。
by みわぽん (2005-10-01 23:19) 

miyuco

そういう村上春樹つながりがあったんですね(*^-^*)
この映画はアマチュアの書いた本をプロの映画人が仕上げた作品だと思います。原作の評価が厳しい分、映画の評価が甘くなってしまったかもしれませんが。「世界の中心で、愛をさけぶ」を喪失をキーワードにして読んだ方は「ノルウェイの森」も読んでみるといいのにと思いますが。
by miyuco (2005-10-02 07:23) 

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