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『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 [読書]

映画化された「陽気なギャングが地球を回す」の続編です。

映画のキャスティングがとてもよかったので
演じた役者さんをイメージして読んでしまいました。

映画の「陽気なギャングは世界を回す」
大沢たかおの成瀬はどこから見ても公務員っぽい。
鈴木京香の雪子は母性的であり色っぽくもあり
毅然としていながら弱くもあり、きれいだった。
佐藤浩市の騒々しい響野、うっとうしいけど魅力的。
松田翔太、人をくったような飄々とした久遠
原作から抜け出てきたみたい。

松田翔太の久遠がお気に入り。
名だたる共演者の中にいながらまったく引けを取らない
持って生まれたスター性が見えました。
今回は久遠の出番が多くてうれしい。

人間嘘発見器成瀬(なるせ)が遭遇した刃物男騒動、
演説の達人響野(きょうの)は「幻の女」を探し、
正確無比な“体内時計”の持ち主雪子(ゆきこ)は
謎の招待券(チケット)の真意を追う。
そして天才スリの久遠(くおん)は殴打される中年男に――
史上最強の天才強盗(ギャング)4人組が巻き込まれた
バラバラな事件(トラブル)。だが、
華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と
奇妙な連鎖を始め…。

続編は4人の銀行強盗を中心に、毎回主人公を変え
八つの短編を書くつもりだったそうです。
結果的に四つの短編は長編の第一章として組み込まれ
第二章以降のプロローグのような形式になったようです。

そんなふうに路線変更したせいなのか
散漫な印象です。
短編4つは不完全燃焼気味に感じるし
銀行強盗後の流れもピリッとしない。

登場人物たちは大好きなのにな。
残念です。

 

陽気なギャングの「日常」の姿を垣間見ることができて
おもしろかった。雪子さんはやっぱり有能な女性でした。

久遠は人助けをするタイプではないと思ってたけど
「毛を刈られたばかりの羊みたいに可哀相な」
人物は放っておけないのね。

ダメな犯罪者、小西さんと仲間の太田が
あの後どうなったのか知りたい!
飲み屋でそれとなくそそのかされていたのに
誘拐ってアイデアを話してくれた人がいたから
自分で思い立って実行したと思いこんでいる。
単純で無防備で詰めが甘いと
久遠に言われるのも無理ないですね^^;

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 新書


タグ:伊坂幸太郎
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薔薇少女

大変ご無沙汰をしています!
最近PCの不調で悩んでいます。
久々なのにナイス押し逃げで本当に
申し訳ないです。ゴメンナサイ。。。
by 薔薇少女 (2009-01-15 13:28) 

miyuco

薔薇少女さん、どうぞお気遣いなく^^
nice!とコメントありがとうございます♪
by miyuco (2009-01-15 18:19) 

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