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ドラマ『フリーター、家を買う。』 [TV]

「人生には思いもかけない出来事が降りかかる」
(四話より)

思いもかけない「悪いこと」が降りかかってくるけれど
でもね、「良いこと」もきっと降りかかる。
誠治、がんばって!

などと思いつつニノの誠治にもらい泣きしながら観てました。

『Q10』は、いろいろなカケラが漂っている
散文詩のようなドラマ。

『フリーター、家を買う。』は直球勝負。
骨太で隙のない脚本と
役者さんたちのリアリティあふれる演技。

どちらも成長物語、大好きです。

四話
誠治ひとりで背負うのはムリです。
母親も息子に負担をかけたくないと思っているはず。
でもどうしようもないのでしょうね。
親も子もかわいそうでたまらない。

「お父さんと誠治の面倒を見なければいけないから」
入院は絶対にしたくないというお母さん。
原作を読むとよくわかりますが
このお母さんは「家族」を心から愛していて
「家族が仲良く暮らす」ことを強く望んでいるので
家から離れたくないと思っている。

この辺りの気持ちは息子がいる私にはよくわかる。
私もあいつらを置いて家を離れるのは嫌だわ。
きっと取り返しがつかないほどこじれると思うので^^;

誠治と父親が穏やかな関係でいてくれることが
彼女のやすらぎになるのですが…
それには誠治が成長して父親が息子を認めるという
とても高いハードルを越えなければならない。

「がんばらない、努力もしない、目標も達成できない」
と父は誠治をなじります。
一話での父の言葉は説得力がありますが
四話になると観ている側は誠治のがんばりを知ってるので
あんた、目の前の人間をちゃんと見てるの?と
言いたくなります。
原作でもこのお父さんは憎まれ役だったのですが
竹中直人が演じると悪役パワー全開ですね。

「もうムリですわ」と言いながらも
「でも…人生は続いていく」
と母に優しくする誠治を見たら
応援する気持ちになります。

思いもかけない事が降りかかったのは
自分だけではないと気づくと少しラクになるかな。

本当にいいドラマです。

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社風に合わないと三ヶ月で会社を辞めてから
アルバイトを転々とし、ついにはバイトも探さず働かず
親を避け部屋にこもりゲーム三昧のニートな日々。
ダメダメな誠治、25歳。

しかしある日、母の身に異変が起きる。
その時から誠治は変わりはじめます。

 「オレの人生、いつもそこそこだった。 
二流商社に勤める父親と、専業主婦の母親、 
姉一人というそこそこの家庭で育ち、 
そこそこの高校に入り、一浪してそこそこの大学に入り、 
そしてそこそこの部品会社に入社。 
良くも悪くも、このまま一生そこそこな人生が 
続いていくんだろうなと思っていた。 
この新人研修に参加するまでは。」

一話のろくでもなく甘っちょろい誠治がリアルでした。
母親に部屋まで食事を持ってこさせる。
父親の小言がうっとうしいから。
でもその日はもう夜なのに食事を持ってきてくれない。
そこでこのダメ男はケータイで家に電話するわけです。

20代男子ふたりがいる私はこれだけでムカッとなる。
なんだよ、その偉そうな態度はヽ(`⌒´)ノ
そして部屋を出て階段を下りながら
「ちょっ、メシまだかよ?! ちょっ(と)母さん!」
この時のうざったそうなニノの演技がリアルすぎて
私はまたまたムッとした気持ちになるわけで。

そしてその後の衝撃的な場面。
壊れたお母さんの姿を見てうろたえる誠治。
ノーテンキだったヤツがいきなり突きつけられた現実。
誠治のショックが見ている私にもよく伝わります。

「こっちから辞めてやったと思ってるかもしれないけどな
お前はあの会社でふるいにかけられたんだ。
能力の無いお前は、ふるい落とされたんだよ」

このセリフ、グサッときたのは
誠治みたいに若い人だけじゃないと思う。
私も身に覚えがあります…
今思えば恥ずかしい限りでございます。

二話
働いて得られる達成感、これを味わえば人は変わる。

「仕事なら、してるでしょう」
お母さんがきちんとアイロンをかけてくれた作業着。
それは辞めてやると思って持ち帰ってきたもの。
「ちゃんとやってるじゃない、工事の仕事」

心を病んで人がかわったようになってしまったけれど
母であることにかわりはない。
たった一言で誠治の心を動かします。
とってもいいシーンだった。

三話
誠治がなめてかかっていた土木作業のバイト
しかしそれは思い上がりにすぎない。
目標を持って仕事をする人は尊いです。

母親が鬱病になった原因がわかってきます。
10年間もひとりで耐えてきた人に
「心が弱い」
と非難するばかりの父親が信じられない。
防波堤になろうとがんばってきて壊れてしまったのに。

四話になっても父は変わらない様子です。

原作を読んでいるので結末はわかっているのですが
これからの進み方が楽しみです。

二宮くんは「流星の絆」に続いて
いい作品に恵まれましたね^^

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関口ちゃん

こんばんは[__わーい]
先週あたりから せつなくなってきましたよね[__もうやだ~]
miyucoさんの この文面から 今まで見たシーンが
ありありとよみがえってきました[__TV]
そして皆 上手いですね。竹中父ちゃんなんて ほんとに
憎らしくなりますもの^^
「流星の絆」 うんうん これも見てました。ポストイット(●´艸`)
ドラマの中のドラマに爆笑でした[__わーい]
by 関口ちゃん (2010-11-11 19:29) 

miyuco

関口ちゃん 、nice!とコメントありがとうございます♪
今回はもう泣けて泣けてしかたなかったですわ。
二年前は「流星の絆」で毎週泣かされてたし
ニノの演技には降参です。
竹中さんのお父さんは本当に憎ったらしいですよね。
でも母親はそんな父をかばう。
竹中さんの演技がリアルなのでニノ誠治の
どうしてなんだよというやるせない気持ちが
とてもよく伝わってきて見ているこっちまでつらくなります。
…書きだすときりがないので
このへんにしておきますね^^;
by miyuco (2010-11-13 18:51) 

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