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『あと少し、もう少し』 瀬尾まいこ [読書]

中学生活最後の駅伝。
最後なのに熱血指導の顧問が異動になり
代わりの若い女性美術教師はなんとも頼りない。
駅伝に必要な人数もたりない。
しかし部長の桝井はあきらめない。

駅伝で六つの区間を走る六人の中学生
いじめられっ子、金髪の不良、孤高を好む(?)男子
などなど、さまざまなタイプの生徒たち。
彼らの走りとともに胸の内が語られていきます。

三浦しをん「風が強く吹いている」を思いだします。
あれは大学生だったけど。

「波」に載った三浦さんの書評がありました。
「思いと言葉は襷のように」

三浦さん以上のことは書けないので
(私ごときに書けないのは当たり前だけど)
みなさまこれを読んでくださいませ。
(丸投げ)

中学生の思考がとても懐かしい。
身に覚えがあります。

「キャラ設定」は身を守る鎧のはずだったのに
いつのまにか自分を縛る枷になってしまったりする。

そんなふうにじたばたしていても
思いもよらない場所から誰かが
本質を見ていてくれることもある。

そんな人と人とのつながりを
やさしく描いているこの本が好きです。

「キャラ設定に迷ってるうちに、
インチキくさい芸術家みたいになった」
渡部が一番のお気に入りです。

「中学最後になって、孝一もやっと好きなことができるんだね」
おばあちゃんはちゃんとわかっていたんだわね。

あと少し、もう少し

あと少し、もう少し

  • 作者: 瀬尾 まいこ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/10/22
  • メディア: 単行本



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