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学校って…(その2) [雑記]

いじめや必修科目の履修漏れなど、学校関連のニュースが多いです。

文科省に自殺予告の手紙を出した方。
少しは気が静まりましたか?せいせいしましたか?
大きく取り上げられたわりには状況が変わらないと
絶望的な気持ちになってないですか?

状況が変わらないのはこの手段が有効ではないからです。
あなたを見つけることがとても難しい事だとわかっていただけましたか。
そうしたら、別のアクションを起こしてみてください。
試みてください。違うかたちでサインを出してみてください。

このニュースで子供の顔をきちんと見て、どんな様子か気を配る親が増えてくれるといい。

朝日新聞夕刊に「わたしの教育再生」というシリーズが連載されています。
理想論で現場からは遠いんじゃないのと思いながら読んでいましたが、
カリスマ予備校講師・細野真宏氏の言葉には共感できました。

「公教育の改革なくしては「親の所得による階層化問題」も解決できない。」
これには心から同意いたします。まず小学校からなんとかしていただきたい。

「教育の質格差問題」
授業の質が教師の質に左右され過ぎている。
今はあまりにもベースになる教科書の質が低いため、
教師の力量に影響される面が極めて大きくなっている。
逆に、教えるベースをしっかり作り直せば、その格差は大幅に縮小できる。
まずは教科書を大人でも「読みたい」と思える質の高いものに抜本的に作り直すべきだ。

これだけIT(情報技術)が発達したのに教育の体制は旧態依然のままだ。
映像やゲーム的要素も盛り込むなど、時代に合わせて抜本的に内容を改変すべきだ。

ゆとり教育の根本的な間違いは安易に学習内容を減らしたことだ。
「学ぶものを減らせば理解度は上がる」というのは、一見正しそうだが、実践では必ずしも正しくない。減らしたせいで、逆にわからなくなった子さえもいる。
学ぶ内容が減れば「使える道具」も減るので、むしろ問題が考えにくくなったりするからだ。

ゆとり教育は失敗です。
「総合的な学習の時間」子供たちがこの時間でやっている事を見ていると
先生方の混迷ぶりがよくわかります。ゆとり教育は失敗です。
だらだらとおもしろくもない事に時間をつぶして何の意味があるんだろうとずっと思ってた。

小学校の場合は、教師の質の差が影響するところがとても大きい。
次男の小三から二年間担任だった三十代男性の先生は
「でんじろう先生の実験」をとりいれたりいち早く「百ます計算」をさせたり、
子供の気持ちを引きつける工夫をしている方でした。
「スタンド・バイ・ミー」や「少年時代」など映画も観ていたようです。

「いいな~○○は」と長男は次男をずっとうらやましがっていました。
同じ時期、長男は小五から二年間、五十代の女性教師。
まず、教室の一番後ろまで声が届かないことが多い。
それなのに、生徒の間に入っていかない。一方的な授業。
怒るときだけデカイ声、と子供たちは言います。そして教科書やいろいろなもので叩く。
算数の授業参観で様子をみて、ふだんは温厚で知られるお父さんが怒っていました。
「あの教え方じゃあ、わたしが教えた方がましだと思いました。子供がかわいそうだ」
かろうじて、学級崩壊はしませんでした。幸運にも優等生が揃っているクラスでしたから。
次男のクラスの生き生きとした様子。
長男のクラスの従順なふりをするのに精一杯の暗い様子。
くらべると、がっかりでした。(思春期にさしかかった高学年の難しさはあったでしょうけれど)

小学校の学級担任を複数にして、リスクを減らせばいいのにと思いました。

数学者のピーター・フランクルはこう言います。
「日本人が英語ができない最大の理由は、日本語ができないこと。
つまり自己表現力の低さ。」
『国家の品格』の著者、藤原正彦氏が今朝のワイドショーで、「まず大事なのは国語」
と言ってました。(ちなみにこの人の本は好きじゃない^^;)
その通りです。でも、国語をきちんと教えられる先生は少ないという印象があります。

めざましテレビで、社会人経験のある教師が求められているというアンケート結果を聞きました。
社会経験か。
「お客の質が悪くなって以前には考えられないクレームが増えた」
そうなったら、それなりに対応を変えてリスクを軽減するのが企業努力。
「客が悪くなっただけ、以前と同じ事をしているんだから自分たちは悪くない」
とは絶対に言わないでしょう。そうなったら衰退するのみです。

学校だって同じではないですか。
フレキシブルに対応する努力をしない小学校教師(中高年女性)を何人も見ました。
親が悪い、生徒が悪い、と言うだけでおしまい。ラクでいいなと思います。
何故そういう教師が許されて存在するのか、わかりません。

夢を持って先生になろうとしている人も大勢います。
そういう方たちをきちんとフォローする体制を作って、
【先生】になれるように育てていただきたいと願っています。
若い人をつぶすような事だけはしないでほしい。

「タウンミーティングでやらせ」あまりに低次元でうんざり。


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コメント 6

綺華

私は建設的に意見をまとめるのが苦手で、どっちかと言うと感情に任せて
その場のノリで発言してしまって失敗する事が多々あります。
miyucoさんの記事を読んで、分かり易くまとまっていたので
こう書かなきゃいけないなぁといつも参考になります。

ゆとり教育が始まって一番の犠牲者が今の中・高校生だと思います。
必要な勉強も出来ず、塾に行ってない子はレベルが低く、
無理して必死に塾などで勉強していた子はレベルが高い。
ちょうどいっぱいいるはずの真ん中辺の子達って少ないですよね。

先生の質もそう、指導力・・・と言うか魅力のある先生とそうでない先生の
差が大きすぎて、当たり外れがあると言うこと。
今、障害者授産施設である職場に大学生が実習に来ています。
将来教職を目指す彼らにもっとたくさんの世界を見てほしいと思います。
勉強だけじゃなくて、社会全体を見渡せる広い目と心を・・・。
そして、ワガママや自分勝手じゃない『個性』を見極め、他人と違うと
『いじめ』に発展する今の子供たちの風潮や、価値観を間違っていると
きちんと説明できる先生になってほしいと思います。

実際、私も経験したけれど・・・(^_^;)
新任でやる気いっぱいで沢山の指導案やクラス運営の為の装飾などに
燃えていたら「そんなにやったら、他のクラスと差が出来ちゃうから
やめなさい」と言われたり、新しいものを取り入れたいと願い出ると
「受け継がれてきた歴史があるから、今急に新しいものを入れる
必要はなし」と拒否されたり・・・。
閉鎖的な環境をどうにかしてもらいたいですね(;^_^A
by 綺華 (2006-11-12 17:46) 

miyuco

>ayakaさん
絶望の淵にいる子どもに届く言葉なんてあるのかなと思ったりします。
「命はたいせつに」なんてうわっつらの言葉は空しいだけです。
今回の自殺予告に関して、石原都知事は「愉快犯」だと言います。
厳しい言葉ですが愉快犯ではないという確証がないならば
こう思われても仕方ない。現実社会では必ず存在する厳しさが
出てこないのはおかしい。品格のない石原さんは嫌いですが、
この発言はあって然るべきだと思いました。
文科省が動いて、いじめゼロのふりをしていた学校が揺さぶられています。
手紙を書いた人が、少しは落ち着いて、思いとどまってくれたのならば
一連の動きは意味のないことではなかったと私は思います。
(本文に書けばいいことですね[汗汗])

ゆとり教育の混乱のなかで育ってきた我が子たちを見ていると
失敗という結果が出ているのだから何とかするべきだという
思いが強いです。ayakaさんはじめ、同年代のお子さんを持っている方は
同じ気持ちの方が多いのではないでしょうか。

大学生の実習、扱いがたいへんではないですか。
オットの勤める専門学校では福祉学科の実習先を探すのに
苦労しているそうです。足手まといになってしまいますからね。

nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2006-11-13 11:07) 

綺華

>大学生の実習、扱いがたいへんではないですか。

実習って、受け入れる側に問題があると、せっかく現場を体験できるのに
その意味さえなくなってしまいます。
保育園では言っちゃあ悪いけど、公立の園の方が実習生いびりが
すごくて辛かった思いがあります。
「夢見ている子を現実に戻してあげるだけ」と指導保育士は言っていたけど
私には無理難題を言いつけて、出来ないのを楽しんでいるように見えました。
だったら、受け入れないほうがマシ[ぷんぷん]
確かに、今の作業所でも担当者は仕事時間を削って、障害者理解のために
車椅子体験や、一緒に働く事のレクチャーをしています。
私も盲学院の施設実習で、アイマスクをして施設内を歩く事、
施設の外を歩く事、半日かけて受けた体験実習は自分の考えの甘さを
痛いほど感じて、とても意味のあるものだった事を覚えてます。

受け入れ先が少ないのは、次代の担い手を育成しようとする
体勢が整っていない証拠だと思うとガッカリしますね。
その時、足手まといでも、いずれ現場に出たときに役立つ基礎を学べる
いい機会なのになぁ。
私は保育学校1年の一番最初の実習で指導保母だった先生が
いまだに忘れられません。
厳しくて、実習帰りに泣いた事もあったけど、卒業して現場に出た時
その先生の言っていた事がよくわかりました。

私は現場を離れてしまってその先生にも顔向けできないけど
意地悪ではない、正しい厳しさで保育士のあるべき姿を最初に
教えてもらった事はラッキーだったと思っています。

教師の質を望むなら、やっぱり最初が肝心だと・・・・私は思うなぁ。
長々と文句ばっかり失礼しました[ぴゅ~]
by 綺華 (2006-11-13 13:59) 

miyuco

>ayakaさん
人を教えることは難しい。
でもそれは全ての仕事に必ずつきまとう大切な部分だと思います。
実習に来る学生をうまく使ってもらえれば双方にとって得る物があるだろうけれど、それぞれの人間性の問題もあるし、うまくいくとは限らない。
人間相手のことだし、ハンパな気持ちでこられては迷惑だという事のようです。
どこも人手不足らしいし。でも実習して育てていかなければ人手不足も解消しないわけですよね。
ayakaさんが勤めていらっしゃるところは立派だと思います。
by miyuco (2006-11-13 19:50) 

miyuco

松matsuさん、読んでいただいてありがとうございます。
毎日の報道でいろいろと考えてしまいます。
オットが連鎖反応のように自殺がおこるのは派手に騒ぎ立てるマスコミが
いけないからだと言います。そういう意見もあちこちで読みますが、
そんなにかんたんな事ではないのにと思います。反論しようとしたけれど
朝はあまりに時間がないので、こんなところに書いてしまいました[汗汗]
by miyuco (2006-11-14 11:47) 

コメントが後手になって申し訳ありませんm(_ _"m)
いじめの件は同じ立場の人間同士で話し合ってもあまり意味が
ないなぁと思っていて、是非miyucoママさんの意見を賜りたいと
思っていたところでした。miyucoさんのブログはいつも良いアドバ
イスになっています。またいろいろお話を聞かせてくださいね!!
by (2006-11-14 20:50) 

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