尾崎豊 [music]
生きること。それは日々を告白してゆくことだろう
― 放熱の証 ―
(墓碑銘)
尾崎豊は1992年4月25日に26歳の若さで亡くなりました。
あれから15年。
無惨な死のニュースを聞いたときは、驚きながらも
やっぱりそういう結末になってしまったかと思う気持ちがありました。
朝日新聞4/19付け朝刊に
「遠ざかる尾崎の叫び」という記事がありました。
http://www.asahi.com/komimi/TKY200704190202.html
授業で取り上げている教師の話として最近の傾向としては
「彼の歌に生徒たちが実感を持てなくなっている」とあります。
教師が題材に選んだ尾崎豊の曲に
生徒たちが共感してくれないという嘆きなのでしょうか。
「10代の代弁者」というようなレッテルが
尾崎豊を苦しめたのだろうに
死んでしまったあとまで、その視点で語られてしまうのか。
まだやってる。
そして記事の最後はおきまりの若者批判。
取り上げている尾崎の歌は定番のこのあたりの曲のようです。
〈盗んだバイクで走り出す〉(「15の夜」)
〈夜の校舎 窓ガラス壊してまわった〉(「卒業」)
「学校や親への反抗、自分という存在についての不安。
尾崎が歌ってきたのは、若者にとって普遍と
思われるテーマだったはずなのに、
嫌悪にも似た反感が生じている。」
「若い世代は反抗心をなくしてしまったのか」
反抗心はあるんじゃないの。
教師が自分のノスタルジーで選んだ曲を
素晴らしいだろうと差し出す
そこに反発している部分が生徒たちの側にあると思う。
なんかこういう記事って、若かりし頃年上の方たちの
オレたちは学生運動で体制と戦ったんだぞ
というような発言を聞いたときに感じた
イヤ~な気分と似ている。
*****
私は尾崎豊がデビューした時にはすでに社会人でした。
だから、少し距離を置いて彼が巻き起こした現象をみてました。
絶頂期にいる彼が破滅に向かっていくところ、
そしてそこから必死に這い上がろうとしているところも
情報として入ってきました。
特別にファンというわけではなかった。
真面目で堅苦しそうなイメージを感じていた。
反逆児というような骨太な印象は受けなかったな。わたしは。
ムリしてんじゃないのなんて言って
熱心なファンの人に怒られた。
育ちの良さそうな端正なルックスは魅力的でした。
反抗ソングはインパクトがあるけれど、
きわもの扱いされる危険もある。
だいじょうぶなのかなと心配したり。
ロックンロールを唄うには声が正しすぎるなと思ってた。
正当派すぎる。
それなのにさまざまなアーチストがカバーした曲を聴くと、
どれも違うと思ってしまう。
やっぱり尾崎の曲はあの声でなくてはダメなんだ。
一番好きな曲は『Forget-me-not 』
初期のラブソングは叙情性があって好きでした。
まだ10代なのにすさまじい脚光を浴びてしまい
金と欲のショービジネスの世界でもみくちゃにされる。
もしあの時点であそこまでブレイクしなかったなら
生き延びて30代になった尾崎が書いたバラードを聴けたかもしれない。
聴きたかったな。
尾崎豊の死因は謎につつまれています。
オーバードーズであっても
薬物常習によるものではないらしいです。
常習ではないのになぜオーバードーズなのか。
他殺説が出てくるのも、むべなるかな。
ネットで検索するといろいろと出てきますが
痛ましいとしか言いようがないです。
尾崎豊の特集番組がBSで放送されます。
4月28日(土)BS2午後8時~10時
http://www.nhk.or.jp/ugoku/newprogram/program_bs2_83.html
松matsu先生、読んでいただいてありがとうございます♪
by miyuco (2007-04-29 19:30)
[ラブラブハート]はじめまして!尾崎ファンの主婦です。先日のNHK.BK特集観ました。
いつも思いますが、尾崎クンの歌は決して若い人向けのものだけではないということです。番組には中高年ファンからのFAXも沢山きていますもの
ね。人間の根源的な業?みたいなものをあの声で歌うのだから、ココロを
かきむしられ、励まされるのでしょう。エッセイ書きました。読んでくださると
うれしいです。失礼しました。
by まり (2007-05-02 08:16)
まりさん、こんにちは。
尾崎豊が亡くなったあとに彼の曲を知って
ファンになったという大人の方、多かったですよね。
いろいろなものにがんじがらめになって死んでしまったような彼の
若々しい姿があの番組では見られて嬉しかったです。
コメントありがとうございました。
by miyuco (2007-05-03 12:56)
「人間の根源的な業」などと大げさなことを言う以前の問題として。「自分の不平不満を解消するために起こした行動は、すべて肯定されるべき」と言い切るところに尾崎に対する批判は集まっている。「バイクを盗まれた人の無念さ」や、「夜の間に窓ガラスを壊された校舎で授業を受けねばならない般生徒の気分の悪さ」みたいなものを想像できない人間に寒気を感じるのである。
by 大酒飲み豊 (2007-09-15 21:04)