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『イリアム』 ダン・シモンズ (感想その1) [読書・海外]

分厚い…
二段組782ページ、読んでも読んでも終わんない。
ハイペリオン四部作が大好きなので、(シュライク萌え
『イリアム』も絶対おもしろいはずと期待しながら
がんばって読み続ける。

おもしろかった!
でも…完結編『オリュンポス』上巻518ページ、下巻510ページ。
まだまだ先は長いです(v_v。)
救いは図書館の待機人数がゼロだということ。
がんばるぞ^^

木星から火星探査にやってきたモラヴェックのパートが大好き。
半生物機械モラヴェックのコンビ、シェイクスピアを愛するマーンムートと
プルーストを愛するイオのオルフ。
長い年月文学談義を交わしていたふたりは
火星探検隊のメンバーとして初めて顔を合わせる。
しかし宇宙船<船>は火星到着と同時に襲撃され壊滅。
生き残ったマーンムートは瀕死のイオのオルフを命懸けで救出。
小型潜水艇<ダークレディ>に乗ったまま火星の海に不時着する。



わたしが最も愛する登場人物
それは「緑のこびと」LGM(Little Green Men )
自称ゼクス。
体長一メートル弱、体型はヒューマノイド。
二足歩行で、腕と脚は二本づつあるものの、耳も鼻も口もない。
黒いボタンのような、無煙炭のような目。
手には指が三本しかない。服は着ていない。
肉体は透明、ビニールのような質感があり内部が透けて見える。
体内には内蔵も血管もなく、
無数に詰まった緑色の小球、小塊、粒子が
うごめいている。
…イメージとしては耳がなく透明な中トトロ?

働き者です。でもこのこびとさんたちは
エネルギーを太陽光からのみ得ているので
日が暮れると休眠状態になってしまう。
夜になると機能停止。規則正しく働いてます。

で、嵐の時には雲に陽光をさえぎられ昼間でも機能停止。
上甲板の下に潜り込みロープでからだを固定して待機。(かわいい)
マーンムートひとりで船を操り嵐を乗り越えなければならない。
8日間の嵐が過ぎ去り、復活した緑のこびと。
疲れ果てまどろむマーンムートは、ふいになにかに肩をつつかれ
ぎょっとして目を覚ます。

「見ると、40体のLGM全員が一列にならび、目の前を通りながら、
一体づつ、緑の指でマーンムートの肩に触れていっていた。」

感謝の意を伝えるために。
…かわいすぎるぜLGM…

緑のこびとと意を通じるためには、
直接こびとの体内の意志疎通器官に
触れなければならない。そしてそれはこびとの死を招く。
彼らはどこからやってきたのか。
ここから見える夜空の星ではなく、異なる地球からやってきたと言う。
オリュンポスの住人とは?
「たんなる神々。あれは奴隷としてここに囚われている。」

マーンムートの一人称で語られていたモラヴェックのパート。
物語がクロスすることで初めてその姿が形容される。
身長一メートル強の小さなロボット。
「金属とプラスティックでできているらしい頭部には、
目らしきものがまったくなかったが、
目があるべき位置には横長の黒い帯が二本あり、
その帯でわたしを見つめているような印象があった。」
イオのオルフはひび割れた巨大な蟹の甲羅のように見える。
目もないし操作肢もない。
浮遊ハーネスをとりつけた後は地上10インチほどのところを
フワフワと浮いている。(風に流されたりする^^)

「木星の衛星群を探査し、
木星大気にいることがわかっていた知性体と接触するために
送り出された最初のモラヴェックたちは、
最初のポスト・ヒューマンによってプログラムされたものであり、
ヒトの歴史、ヒトの文明、ヒトの文化と芸術を記録した、
莫大な量の感覚テープを持たされていた。」

ここからはネタばれ全開。
感想というより覚え書きと疑問点の抜き書き。長いです…
(SF用語を完璧に理解しているとはいえない人間のメモでございます^^;)

書いても書いても終わらないのでつづくにします。
(ネタばれ全開でございます^^;)

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『イリアム』 ダン・シモンズ (感想その2)

『イリアム』 ダン・シモンズ (感想その3)

イリアム

イリアム

  • 作者: ダン シモンズ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 単行本


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コメント 6

赤の9番

こんにちは、イリアムとオリュンポスを探してサーチしているうちに
たどり着きました。
LGMとマーンムートかわいいですよね。
いろいろな物語をベースにした小説ですが、
マーンムートの見た目のベースはきっと、
鉄腕アトムじゃないですかね。途中から読みながら聞こえる声は全部、
かわいらしいアトムでした、「オルフ!」とか「だいじょうぶ?」とかとか。
すっかりマーンムート萌えです、フィギュア誰か作らないかなあ。
LGMは複数で携帯ストラップにしたいです。(ちょっと、ミスター・ピッチを思い出した。)
それでは。
by 赤の9番 (2007-06-22 00:24) 

miyuco

赤の9番さん、コメントありがとうございました。
「マーンムート萌え」おなじくです[ラブラブハート]
ほんとうにかわいいったら!
「ミスター・ピッチ」知らなくてググってしまった^^;

実は「オリュンポス」上下巻とも読み終わったんですが
なんだかなーと思ってしまって感想書きませんでした[汗汗]
文句たらたら書くのもイヤだし、ほっとくのもイヤだし…
困ったモンです[目玉]
by miyuco (2007-06-22 15:21) 

赤の9番

お返事ありがとうございました、私はオリュンポスも楽しかったです。
マーンムートががんばってたので(爆)。
所詮は娯楽小説ですしね。
イスラムや中国に関する書き方は・・・あれでもまだアメリカ人にしては大変理解がある良識的な範疇なんだと思います。彼の公式サイトのイラクに関する提言を読めば、いろいろと考えていることはよくわかります。
ビジュアル的にもいろいろな映画へのオマージュが多々出てきていると思いますが、最後のオルフは「ファインディング・ニモ」に出てくるエイの先生だろうと確信してます(笑、おちゃめだ>シモンズ。
by 赤の9番 (2007-06-24 16:08) 

miyuco

オリュンポスの下巻はおもしろかったんですけど
上巻がつらくって(v_v。)
「イスラムや中国」…あまり気にとめませんでした[汗汗]
マーンムートがんばってましたね♡
ハーマンとの出会いのシーンはもう狂喜乱舞でした。
ラストはホーガン描く心優しきがガニメアンを
私は思い出しました。
「ファインディング・ニモ」観てないので^^;
by miyuco (2007-06-25 14:11) 

赤の9番

「だいじょうぶ?手をかそうか?」

きゃーーーーーマーンムートったらぁ[ラブラブハート]かわいすぎ!

でしたね。あまりここに長居してもなんですので、それでは。
by 赤の9番 (2007-06-27 01:10) 

miyuco

>赤の9番さん
マーンムート萌え同盟(あったらいいんだけど^^;)に
賛同していただいて嬉しいですわ[ラブラブハート]
by miyuco (2007-06-27 17:00) 

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