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DVD『リトル・ミス・サンシャイン』 [外国映画]

いい映画だったな。大好きです。
泣いたり笑ったり、そして温かい気持ちになりました。
オリーヴちゃん、あなたこそ輝く「サンシャイン」だったよ。
大きな瞳とぽっちゃりしたお腹がかわいいこと

ビューティー・クイーンになることを夢みるオリーヴは
美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の地区代表に選ばれた。
会場はカリフォルニア。
かくして、家族全員でおんぼろミニバスに乗り込み
アリゾナからカリフォルニアに向かうロードムービーのはじまりです。

負け犬大嫌い、勝ち組信者の父親。
家族を嫌い無言を貫くパイロット志望の兄、ドウェーン。
ヘロイン常習者で毒舌の祖父(女好き)
失恋が原因で自殺を図ったばかりの
プルースト研究家の叔父、フランク(ゲイ)
そんな家族のなかで奮闘する母親。

この設定がすべて活かされています。お見事。

おんぼろバスは調子が悪い、けれども修理する時間はない。
みんなで車を押しながらエンジンをかけないと発車しない。
否が応でも力を合わせなければならないわけです。
それがちょっと楽しくなってしまっている様子がいいですね。

アイスクリームを食べようとする娘に
食べたら太るぞ、コンテストに負けるぞとくどくど言う父親に
男性陣がやんわりと反旗をひるがえすシーンが好き。
(ドウェーンは父親にストローの袋をぶつけてた)
オリーヴもアイスを食べられてよかったよかった。
あとでミス・カリフォルニアにアイスは好き?と
聞くところがかわいかったです。

空軍パイロットになる夢をかなえることは不可能だと
突然わかってしまい失意のどん底におちいるドウェーン。
寄り添う小さいオリーヴ。
「Go Hug Mam」
おじいちゃんが急死して気丈に振る舞おうとしながら
混乱する母親を見て、兄が妹に渡したメモ。
きっとこれが伏線になっているのでしょうね。
ドウェーンはオリーヴの気持ちを素直に受け取ることができました。
…泣けるったらないですわ。
(妹を抱き上げて斜面をのぼったのはアドリブだそうです。
あたたかい気持ちになるワンショットでした)

孫娘にあの素敵すぎるダンスを教え込むじいさんはすごい。
あっけらかんとやってのけるオリーブもすごい。
実は他のコンテスト出場者も同じ事をやっている。
オブラートに包んでお上品ぶってるだけ。グロテスク。
おじいちゃんはわかっていたのかな。
(いや、単なる自分の趣味だったと思うけど)

 「負け犬とは負けるのが怖くて挑戦しない奴らのことだ」
おじいちゃん、いいこと言ってました。
オリーヴにとってのおじいちゃんのような存在が
ドウェーンにはいなかったのでしょうね。
フランクの出現は彼にとってラッキーだったのかもしれない。

フランク、コンテストの締め切りに間に合うようにと
なりふり構わず走る姿が格好良かった。
抗うつ剤をきちんと飲むようにと医者に指示されている
自殺未遂者とは思えない勇姿でした。

オリーヴのステージに駆け上がる男性3人
家を出るときとは違う人たちのようですね。

おじいちゃんの登場シーンは途中までだったけど
ラストのステージまで、存在感が消えることはありませんでした。

「キネマ旬報」のバックナンバーを図書館で読んでいたら
宮崎祐治さんの「映画街路図2006」というのがありました。
公開された主だった作品のイラストと一行コメントで
綴られたもので、辛口コメントが多くておもしろいのですが
「リトル・ミス・サンシャイン」のイラストは妹が兄に寄り添うシーンで
「映画が好きなのを思い出させてくれた。」
と、ありました。

その意味がとてもよくわかります。
とっても好きな映画です。



 


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コメント 5

びっけ

miyucoさん早い!
このまえDVDが発売になったばかりですよね?
私はまだ見ていないのですが、すごーく見たくなりました!
「ロードムービー」とか「家族」とか、琴線に触れまくりのキーワードです。
by びっけ (2007-06-14 23:51) 

miyuco

jediokiさん、読んでいただいてありがとうございます♪
by miyuco (2007-06-15 10:23) 

miyuco

>びっけさん
「リトル・ミス・サンシャイン」心からオススメでございます[ラブハート]
ベタ甘ではなくじんわりと温かい映画でした。
そういえば大島弓子さんの作品も、
家族のキャラ設定がユニークな事が多かったですね。
nice!とコメントありがとうございました。

「ディパーテッド」目当てでTUTAYAに行くダンナさんに
指令を出して借りてきて貰いました。
映画名を言ったら彼の顔は「???」でした(v_v。)
by miyuco (2007-06-15 10:36) 

真紅

miyucoさま、こんにちは。TBさせて下さいね。
この映画、私も大好きでした。いいセリフがいっぱいあって、アカデミー賞の脚本賞受賞はうれしかったです。
貼り付けてらっしゃる写真とか、家族が一人ひとりミニバスに乗り込むところなど、構図もすごくよかったですね。
黄色のミニバスに乗りたくなりました。
DVDが出たので、一人でも多くの方に観ていただきたい作品です。
ではでは、また来ます~。
by 真紅 (2007-06-15 14:24) 

miyuco

真紅さま、こんにちは。
いい映画ですよね~[ラブラブハート]
たとえば破産をまぬがれるとか
お兄ちゃんのアレは間違いだったとか
そういうあからさまなハッピーエンドではないところが
すごく好きでした。
バスに走りながら乗り込むところ大好きです[ラブラブハート]
コメントとTBありがとうございました♪
by miyuco (2007-06-15 16:22) 

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