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『ファインディング・ニモ』 [外国映画]

TVで放送されていたのを観ました。
う~ん、こういう映画だったのか…
(いまさらだけど^^;)

ニモを可愛いとは思えなくて
題名も「ファイティング・ニモ」だと勘違いしていたくらいに
興味がなかったのでした。
(戦ってどうする…
それはあまりに違うだろう…)

賑やかで楽しい冒険物語としてよくできています。
おもしろい!
でも親が観るとちょっと胸がチクッとします。

「何も起きないようにしてあげる」
と父は子どもに約束したと言う。

おかしな約束ねとドリーは言います。
「子どもに何も起きないようにしたら子どもは何もできないわ」
「子どもだって楽しくない」

ドリーのこの言葉は正しい。
親が「心配」しすぎるのは子どもにとっては迷惑でしょう。
それは子どもを閉じこめる檻のようなものかもしれない。
でも親はどうしても心配してしまうし
過保護との境目がよくわからなくて悩むところです。

たったひとつ生き残った卵からかえった子ども
しかもハンディキャップ(右ヒレが小さい)がある
過保護になってしまうモーリンの気持ちもよくわかります。
(たとえハンディがなくても親は心配するけれど)

「自分ではできると思っても無理なんだよ」

しかしニモは賢いし勇気がある子どもです。
最後の危機も水槽で教わった知恵を生かして
ドリーを助け、みんなで脱出することができました。
この場面のモーリンは以前とは違う。
子どもを信じて応援します。
子どもと離れてすごした長い旅の間に
モーリンも変わってきたのですね。

何も起きないようにと先回りされたら
子どもは持って生まれた勇気や賢さを発揮できない。
何にもできないと思ってしまったら
自分に自信を持つこともできない。

「いっぱい冒険しておいで!」
エイ先生と出かけるニモにモーリンはこう言えるようになりました。
めでたしめでたし。

登場人物(?)が魅力的です。



物忘れが激しいドリー。
でも人間の文字が読める!
前向き思考で他人を信じる気持ちを持っています。
マシンガントークが楽しい。

サメのブルースの「断魚の集会」
「魚は友達、エサじゃない」
このスローガンがすてき
断魚は成功してるのかしら

またたく間に海を伝わるうわさ話にも笑っちゃった^^

ダイバーに捕まったニモを捜しに外の海に出たら
「恐ろしい三匹のサメに出会ったけれど
爆弾で追い払った。
深海に潜り真っ暗で何も見えない世界の中で
どう猛な光の魚をかわした
クラゲにも負けずEACに乗って何日も旅をつづけ
そろそろシドニー港に着く頃だ。」
モーリンとニモはちょっとした有名人です。

ニモがいる水槽は歯医者さんの診察室にある。
水槽にいる魚たちが治療法を観察して楽しんでいるのがおかしい。
恐怖の女の子、ダーラが強烈です。

最後までハラハラしながら観ました。
評判通り、大人も子どもも楽しめる映画でした。

ダン・シモンズ「イリアム」の感想を書いたときに
続編「オリュンポス」の最後のシーンでのイオのオルフは
「ファインディング・ニモ」のエイ先生だと思うという
コメントをいただきました。
その時は映画を観ていなかったのでわからなかったのですが
確かに、エイ先生でした^^


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miyuco

u_yasuさん、 nice!ありがとうございます。
by miyuco (2008-04-23 23:01) 

おきざりスゥ。

〈モンスターインク〉も〈Mr.インクレディブル〉も劇場へ行ったのに今作ウッカリ見過ごしていたのでTV放映を楽しみにしていました(でも綺麗な海の描写やっぱり大スクリーンで観たかった~)
テンポの好いワクワクする冒険譚なうえ説教臭くなく教訓が散りばめられていて見事でした。
正に“噂には尾鰭が付く”とか(笑・この慣用句って英語圏ではドウゆーのかな?)
そして…では断魚の会の皆が何を食べているかについては禁句?
〈ジャングル大帝〉的な解決方法としては“生け簀の魚は喰って良し”なんだけど(ジャングルの仲間同士だからと肉食を禁じたレオが人間の家畜を襲って肉を調達してくる描写があるの。手塚ヒューマニズム苦しい苦しい)

親子に関する感想はmiyucoサンと一緒。

ニモの左右の大きさの違う鰭という設定も実に配慮されていますね。問題提起ではあるけれど必要以上に強調されない。
これが地上で足だったら活動の描写によって見る者の心情は多分に深刻な側へ傾いてしまったでしょう。

もひとつは“めんどくさい奴でも友達は大切”ですね。
悪いけど観ててドリーには苛つきました~(笑)
でも友達!でも大切!!そーゆーことなのだなァと呟いたら「いつも自分に云い聞かせてるよ…」と力ない声が隣から…(涙)
どうやらウチノヒトにとってスゥ。はドリー並にメンドクサイらしい。お気の毒に。同情します。

(ひょっとしてドリーの設定はニモの鰭が身体的な不自由を表していたように知的心的な障碍を表現しているのでしょうか?
だとしたら心から制作者に脱帽です。なんとデリケートな演出)

ところでニモの名は〈海底二万マイル〉から名付けたとか。
sknys氏が外国語名の日本語表記について書かれていますがカクレクマノミはニモでノーチラス号の艦長はネモ。片仮名にすると全く違う感じがしますね。難しいなー。

公開当時アニメーションを見て水槽の魚をトイレに流しちゃった子供らが続出という皮肉な現象が起きたと報道されましたが果たして幾匹かは故郷へ戻れたのかしらん?
奇跡が起きてると嬉しいけど。

by おきざりスゥ。 (2008-04-25 12:50) 

miyuco

[断魚の会]のメンバーはどうやって生きてるんでしょう^^
>ドリーの設定はニモの鰭が身体的な不自由を表していたように知的心的な障碍を表現しているのでしょうか?
ご明察!
ニモと水槽の中のギル、モーリンとドリーは
疑似親子関係になるように設定されているようです。
シチュエーションを変えて二人が成長できるように。
スゥ。さんがおっしゃるように
本当にデリケートに演出されている映画だと思います。

シィ。さんのようにウチのダンナさんもつぶやくことでしょう^^;
にぎやかでいいじゃない、ねぇ~!
nice!とコメントありがとうございました♪

by miyuco (2008-04-25 19:13) 

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