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『悶絶スパイラル』 三浦しをん [読書]

相変わらずの暴走っぷりが楽しい!

映画「メゾン・ド・ヒミコ」について
熱く語っている部分に共感いたしました^^
オダ○ョー演じる春彦がほとんどずっと
シャツの裾をズボンに入れたスタイルでいる。
すなわち「シャツがイン」
かっこよくて美しく清潔感すら漂うと作者は言う。

フツーの男子がこの格好で歩いていたら
悲惨きわまりないことになるけれど
オダ○ョーだとこんなにも美しいのねと私も思った。
とくに後ろ姿が素晴らしかった。

「ジョジョの奇妙な冒険」を第五部まで読み終わった
ということでジョジョネタが続きますが
第六部「スターオーシャン」をジャンプ連載中に
少し読んだだけなのでこの話題にはついていけない。
スタンドの概念は理解できるけど。

そこで現在進行形でジョジョにハマっている長男に
読ませてみることに。
「ロンドン!」
に激烈反応し大爆笑。
…もちろん私にはさっぱりわかんない
「第四部が好きだなんてオレとおんなじじゃん」
一ページまるごと使った大ゴマが七ページもつづく
(主人公が連続して拳を繰りだしている)
あれは凄かったなんて共感している。

続けて拾い読みしていた息子が反応したのは
レジでよく聞くフレーズ
「二番目にお待ちのお客さま、どうぞ」
に関する考察。
会計をすませた客がレジを離れると
列に向かって店員がこう言う。
列の先頭にいる場合それが自分の事とは思えない。
前にひとり並んでいる場合に先頭の人を追い越して
一瞬動きそうになると三浦しをんは書いている。

店員さんにとってはレジで会計をすませた人が
「一人目」で待ちの列の先頭の人を「二人目」と
勘定しているのはわかる。
でも列の先頭の人を「二番目にお待ち」と表現するのは
なんか変じゃないかと作者は思う。
レジ側の視点と客側の視点のズレを指摘する。

「オレ、これすごくわかる!」と息子
(ドラッグストアでレジのバイトをしている)
何かヘンだと思っているらしい。
だから最近では「お次でお待ちのお客さま」と
言うようにしているそうです。
確かに「お」が多すぎるけどね。

男子高校生の一団の中に「リアル」を
読みふけっている子がいた。
集団で電車に乗ったあと
「うわっ、俺いつのまに電車にのったの?」
と言うこの男子に作者は「レミングくん」と命名する。
仲間のあとについていって
崖から落ちても気づかなそうだから^^

「いや、この漫画やべぇって。マジはまるって」
ひどく感銘を受けた表情でこう言う男子に
作者は感動したようです。
私もなんだか感動した。
井上雄彦は偉大です。「リアル」は素晴らしい作品です。
この男子高校生に幸あれ!

本当におもしろいものを読んでるときには、
時間も場所も忘れてしまうよね。
それほどまでにおもしろい作品にめぐりあえたとき、
おおげさでなく「生きててよかった」と思う。

三浦しをんのこの意見に心から賛同いたします。
こういう共感できる文章がたくさんあるから
この人のエッセイは大好きなのでございます。

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悶絶スパイラル

悶絶スパイラル

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本


タグ:三浦しをん
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