『黒百合』 多島斗志之 [読書]
いいですね~こういう本、大好き!
*第7位『このミステリーがすごい!2009年版』/国内編
*第7位 CSミステリチャンネル「闘うベストテン2008」/国内部門
*第8位『週刊文春』「2008ミステリーベスト10」/国内部門
これだけ高評価だと読んでみたくなります^^
1952年夏、寺元進は父の知り合いに招かれ
六甲山にある別荘で同い年の浅木一彦と過ごす。
そこで二人はこれも同い年の少女・倉沢香と出会う。
三人で過ごす夏休み、泳ぎにいき、散歩をし
二人の少年の少女をめぐる恋のさや当てのような状況あり
のどかなBoy Meets Girlの物語に
ほとんどのページが費やされています。
そこに挟み込まれているのが過去の出来事。
・昭和十年、進と一彦の父は上役の海外視察旅行に随行した。
旅の途中、ベルリンで謎めいた美女と出会ったエピソード。
・昭和十六年~二十年、少女が電車の車掌に恋をする。
それは驚くべき惨事を引き起こす。
ヒョウタン池で出会った少女は
複雑な家庭環境にありました。
読者はその背景にあるものを
挟み込まれた過去の挿話に結び付け、
深読みしていくわけです^^;
最後の数ページのやりとりで
一気に畳みかけるように、
「深読み」の答え合わせが提示されます。
上手いです!
おもしろかった。
以下、未読の方はご注意を
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タイトルが秀逸でした。
「百合」かぁ~^^;
「君の名は」のヒロインの名前にピンとこなかった
自分の鈍さが憎い【T__T】
時間をずらした三つのエピソードに
同一人物が登場していたわけですね。
「足をひきづる男」
「六甲の女王」
ミスリードだろうなと思いながらも
真相には辿り着けませんでした。
でも何だか爽快と言っていいような気分。
思いがけないところから
真相がこぼれでてくるようなラスト。
こういうあっと言わせる展開を味わうことができるなんて
すてき!
ミステリーの醍醐味です。
少年と少女がハッピーエンドを迎えていて
それもよかったな。
足ってなに?
by BlogPetのジャック (2009-03-04 15:31)
…思わず笑っちゃったよ(‐^▽^‐)
by miyuco (2009-03-04 16:18)
地蔵さん、nice!とTBありがとうございました!
by miyuco (2009-03-09 14:09)
>思いがけないところから
真相がこぼれでてくるようなラスト。
素敵な表現ですね。
本どころか、新聞さえ読めない日々ですが、
地元の中日新聞で菊池寛訳の世界の童話が
連載されていて、ずっと、読んでいます。
ふぅ~ん、こんなお話だったんだぁ~と、面白いです!
記事と関係ないコメントでゴメンナサイ★
by 薔薇少女 (2009-03-22 15:51)
>薔薇少女さん
ミステリーのおもしろさはエンディングで決まりますが
この本はとてもよくできてました。
「菊池寛訳の世界の童話」
童話ってうろ覚えのものが多くて
きちんと読むとびっくりすることがありますよね^^
nice!とコメントありがとうございました!
by miyuco (2009-03-22 17:40)