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『ヴィラ・マグノリアの殺人』 若竹七海 [読書]

登場人物が多すぎて読みはじめは混乱しました。
こんがらがっちゃうってば^^;
でもしばらくして慣れてくると
クセのある人たちが入れ替わり立ち替わり
いろいろと語り始めるのがおもしろくなってくる。

双子の女の子、亜矢と麻矢のかけあいは最高です。
フランダースの犬についてのコメント
「やあだ。まさかあれ読んで泣いたんじゃないでしょうね。
あれはね、子供は無垢のまんま死ねばいいって話なのよ。
馬鹿にしてるったらないじゃない」
…そうなのか?

無邪気でしたたかな双子がなぜか尊敬の眼差しで
熱い視線を送る駒持警部補と
上司に振り回される一ツ橋巡査部長の
コンビネーションも楽しいです。

海に臨む瀟洒な邸宅、十棟が並ぶ「ヴィラ・葉崎マグノリア」
その一棟、密室状況の空き家で死体が発見された。
死体の身元は判明せず、容疑者も特定できず、捜査は難航。
そしてヴィラの住人が殺される第二の事件が発生する。

「小さな町を舞台とし、主として誰が犯人かという謎を
メインにした、暴力行為の比較的少ない、
後味の良いミステリー 
― これすなわち、コージー・ミステリです」
と、作者はあとがきに書いています。
確かにのんびりとした空気感のミステリ
殺伐とした雰囲気はほとんどないです。

謎の死体に特徴が似ている人物が
関係者の周りに何人も存在するというのは
あまりにも不自然だと思う。
でも、おもしろかったからいいかな^^;

ちょっとした秘め事が
最後に読者にだけ明かされます。
してやったりですね^^

〈黄金のスープ亭〉のパンプキンスープが
おいしそうです!

ヴィラ・マグノリアの殺人 (光文社文庫)

ヴィラ・マグノリアの殺人 (光文社文庫)

  • 作者: 若竹 七海
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/09/10
  • メディア: 文庫

 


タグ:若竹七海
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