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『薔薇の名前』<午前十時の映画祭> [外国映画]

「午前十時の映画祭」
一般投票を中心に選定された往年の名作洋画50本を、
全国25の劇場で毎朝10時から1000円(学生は500円)均一で
1年間に渡って上映する。
若者の洋画離れを食い止め、
熟年層を再び映画館に呼び戻すために
一般社団法人映画演劇文化協会が始めたプロジェクト。

都内での上映館は2箇所のみ。
行けないわけではないけれど
交通費の方が高くなってしまうというのは
ビンボーな主婦には大問題です。
しかし、ある時気が付いた。
次男の通学定期の通過駅じゃないの?!
(気づくのおそすぎ…鉄道関係は苦手^^;)
授業のない日とか日曜日とか行けるかも。
で、先日、行ってまいりました。

観客は中高年が多かったけれど若者もいました。
みなさん、礼儀正しく真剣に観てました。
予告篇が流されスクリーンに大きく映し出されるいい男たち。
ジェームス・ディーン、アラン・ドロン、スティーブ・マックィーン
胸がときめきます。ああ、しあわせ^^
眼福にあずかるってこういうことを言うのね。


『薔薇の名前』(1987年公開)
スクリーンに映し出される中世の修道院。
どこかいびつで禍々しい雰囲気。
こういう作品は映画館で観るべきですね。
おもしろかった!

ショーン・コネリーが素敵すぎ!
クリスチャン・スレーター、かわいすぎ^^
暗い場所をひとりで歩いていると
修道士の誰かに襲われちゃうんじゃないかと
(無駄に)ハラハラしましたわ。?

ヨーロッパで宗教裁判の嵐が吹き荒れていた時代。
キリストの財産をめぐる教皇派とフランチェスコ修道会との
争いを調整するための会議に出席するべく、
修道士のウィリアム(S.コネリー)とアドソ(C.スレーター)は
北イタリアに向かっていた。
ところが、若い修道士が不審な死を遂げたことをきっかけに、
ウィリアムは調査をすることになる。
そして起こる第2、第3の殺人……。
修道院という戒律に縛られた世界で起こる
連続殺人事件の結末は……?

バスカヴィルのウィリアムとメルクのアドソ
名前にホームズとワトソンが仕込まれている。
それに気づいた瞬間、
この映画とは仲良くなれそうだと思いました。
難解なのかな?とちょっと身構えていたので。

鋭い観察眼を見せつけるところが
お約束だけど好き。
どうしてわかるの?と言いたげに
ポカンとした顔をしているワトソン、
じゃなくてアドソがかわいい。

殺人事件を調査するウィリアムと若き弟子・アドソ
死亡した若い修道士は図書館の挿絵画家だった。
次に殺されたのはギリシア語翻訳者。
彼は挿絵画家と親しかった。
図書館に手がかりがあるのではとウィリアムは考える。
犠牲者はまだまだ増えていく。

盲目の長老・ホルヘは笑いを禁じている。
人気のない夜の図書館で2番目の犠牲者が
こっそり本を読みながらゲラゲラ笑っていたのは何だったの?
謎は深まり、殺人は続く。

「禁書」がキーワードでした。
迷路の図書館で謎は解明される。
燃えさかる本の山。
しかしショーン・コネリーが死ぬわけない。
(過去の映画で刷り込まれてる^^)
そうは思っていても、
本を抱えて出てきた姿にホッとしました。

キリストの財産を巡る争い
「イエスが身につけていた衣服は
果たしてイエスの所有物であったか否か」
この時代では大問題だったのでしょうけれど
大まじめに議論している姿は滑稽です。
教皇派の人たちは何故ゴテゴテした装飾過多の衣装なの?

異端審問の恐ろしいこと。
無慈悲で一方的な権力の行使にしか見えない。
【キリストは笑わない】
笑いを禁じるって、出来るわけないと思うけど。

タイトルの意味が最後に明かされる。
(「市民ケーン」の「Rose Bud」を思い起こします)
あの少女の最後に見せる表情は美しいです。

<午前十時の映画祭>
「フォロー・ミー」と「バベットの晩餐会」は
絶対に観にいくつもりでございます!
楽しみだわ(〃▽〃)

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コメント 5

こにゃ

こんにちは^^
わ~懐かしい♪クリスチャン・スレーターっっ♥
(この頃は爬虫類系の顔が好きだった♪リバーくんとか)
そして「バベットの晩餐会」!観たい~~~!!
羨ましいです。。。こっち上映館ないし><。
こんないい企画全国でやってもらいたいものですわ。

miyucoさんのエントリ読んで、観た気になろぅ。
楽しみです^^


by こにゃ (2010-06-18 19:57) 

miyuco

こにゃさん、こんばんは^^
クリスチャン・スレーターくんは
名前をちょっと聞いたことがあるくらいで
お顔は知りませんでした。
この映画の彼はかわいかったです☆

「午前十時の~」は評判がいいということで
次の年も開催するかもしれないそうです。
こにゃさんの近場の映画館でも
企画に参加してくれるといいですね。
朝十時から開始というのがつらいけど(ナマケモノ^^;)
「バベットの晩餐会」がんばりますっ!
nice!とコメントありがとうございました♪


by miyuco (2010-06-19 20:57) 

miyuco

c_yuhkiさん、nice!ありがとうございました♪

by miyuco (2010-06-22 23:07) 

びっけ

わぉっ! この映画、お気に入りの一本です。
やっぱり、ホームズファンとしては、何気に外せないですよね。(笑)

クリスチャン・スレーターは、その後、長じるにつれて段々頭髪が後退し・・・(^^;
この頃の彼が、可愛くて好きでした。

異端裁判のシーンは、ゾッとしますよね。
この時代に生まれなくて良かった・・・と、つくづく思いました。

私は、この映画をレンタル DVD の監督の解説音声入りでも観たのですが、監督の話にビックリ。

異端審問のあの彼(『アマデウス』で助演男優賞を受賞した彼)が、ものすごーく傲慢だったそうです。
当時まだアカデミー賞を受賞していなかったショーン・コネリーに対して、
「俺の方が格上だから、ショーン・コネリーが先にセットに入って待っていろ」
とか要求し、ゆっくりメーキャップして、遅れてセット入りしたとか話していました。(^^;

あの修道院のシーンに使われたのは、ドイツのエーベルバッハ修道院だそうです。
エーベルバッハ! こんなとこにも反応する私。(^^;

長々と失礼しました。
そして、トラバも貼らせてくださいませ。
by びっけ (2010-06-26 19:01) 

miyuco

「バスカヴィル」という言葉が聞こえたときに
うわっと思いました。
ふふふっ、こういうのいいですよね^^
映画の謎解きも陰鬱な雰囲気も好みでした。

アマデウスの彼、映画の役と同じように
イヤな奴だったのですね。
ショーン・コネリーさまより上って
そりゃあ、あり得ないわ(=`´=)

エーベルバッハ!
しょーさ~~~っ!!!
…とりあえず叫んでみました(*^・^*)

nice!とコメントありがとうございました♪
TBこちらからも送らせてくださいませ^^


by miyuco (2010-06-26 21:44) 

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